こんにちはヤクタマです。
レジ袋の有料化が2020年7月1日にスタートします。レジ袋をつかうすべての業種が対象なので、もちろん調剤薬局も対象です。
薬局で、いきなりスタートすると戸惑う人もいるから、早めにポスター掲示して有料化をアピールしていくといい。
薬局業界では、レジ袋を有料化していないところがほとんどだけど、他業種では有料化がどんどんすすんでいます。いまなら薬局で始めても抵抗なく受け入れてくれると思う。
そういう時代なんだなーって感じ。
ただね、薬局で怖いのが「高齢者の紛失」ですよね。すぐ薬局のせいにするから紛失対応が激増すると思う。
紛失はクレーム処理に近い形になるから、それが嫌なんだよね。
「薬局が入れ忘れたんだー」「死んだらお前のせいだからな」「この人殺しがー」ってどれも過去に経験済み案件です。
その頻度が増えると考えると胃が痛い。
レジ袋を削減するにあたって、監査画像を残して自衛した方がいいのかもしれない。
紛失の他にも、レジ打ちの手間が激増が懸念されます。いままでに必要のなかった業務が追加されるから対策が必要です。
さて、この記事で紹介するのは、
- レジ袋有料化の詳細(レジ袋の定義とか)
- 抜け道がないのか(無料でレジ袋を配る方法はないのか)
- 薬局がとるべき対策(ポスターとかブラウンバック運動とか)
- 薬局が背負う手間(レジ打ちがダルいよね)
などなどです。
レジ袋有料化の概要
レジ袋の有料化義務は2020年7月1日スタートです。
根拠になる省令は「小売業に属する事業を行う者の容器包装の使用の合理化による容器包装廃棄物の排出の抑制の促進に関する判断の基準となるべき事項を定める省令」というクソ長い名前の省令です。
この改正案が2020年7月1日に施行されて有償化スタートです。
レジ袋の価格設定は事業者に委ねられているから1円でも100円でもOK。
詳細は「経済産業省」のホームページでみてもらうといいと思います。特設ページでみやすくまとめてくれています。中でも説明会用の使用がとても見やすいので是非チェックしてみてください。
薬局としては、対象になるレジ袋をチェックしておけば対策が見えてくるはずですな。
対象になる事業者
競争上の不公平を生じないよう、あらゆる業種においてプラスチック製買物袋有料化等による削減努力がなされることが必要であり、既存制度の枠組みを最大限活用した上で、自主的取組も含めて同様の措置が講じられるように推奨する。
*プラスチック製買物袋の有料化のあり方について
レジ袋を取り扱う全業種が対象になります。
もっと詳しく言うと対象事業者は「容器包装リサイクル法第7条の4の規定に基づき、その事業において容器包装を用いる者であって、容器包装の過剰な使用の抑制その他の容器包装の使用の合理化を行うことが特に必要な業種として政令で定めるものに属する事業を行うもの(指定容器包装利用事業者、以下、単に小売業という)」ですな。
まぁ、細かいことは気にせんでいいでしょ。
レジ袋を大量にとりあつかっている薬局は対象になります!!
そうそう病院は対象になるか微妙なとこですね。小売業ではなく医療業で、モノを売るわけではなくサービスを提供しているからです。
治療に必要なガーゼや検査薬などをいれる袋は対象外になります。不思議なことに院内調剤も対象外です。
ただサプリみたいのを物販したらそれは対象になります。
対象になるビニール袋
消費者が購入した商品を持ち運ぶために用いる、持ち手のついたプラスチック製の買物袋である。
持ち手がついてるビニールが対象になるので、持ち手がついていない袋は対象外になります。
つまり、チャック袋の薬袋は対象外と言えます。
でもでもでもでも、ぶっちゃけ、レジ袋よりも何よりもチャック袋の薬袋が一番エコじゃないですから、残念!
▲この袋が一番エコじゃないね。
なんで薬の紛失の恐れがある高齢者は全部まとめてチャック袋につめこんで1パックにしてわたすのもいいかもしれない。これぞワンドーズパック。
さらに、持ち手がついてるにもかかわらず例外として無償で提供できる袋もあります。
例外になるビニール袋
- バイオマスプラスチックの配合率が25%以上の買物袋
- 繰り返し使用できる50μm以上のプラスチック製の買物袋
- 海洋生分解性100%の買物袋
分厚くて再利用可能な袋は使い捨てではないのでOKで、さらに、環境に優しい袋は対象外にしてくれています。
分厚い袋
分厚い袋というのは、スポーツ用品店や服を買ったときについてくる、こんな▼感じのはリユースできるから対象外なのです。
何回でも使えるということで、こういうのは無償提供OKなのです。
個人的にはこれをリユースで使うことはありません。洋服を買うのに洋服屋の袋を持参することないし、家で使うこともありません。
例外指定されているけど、こいつが一番エコじゃないw
エコ袋
エコな袋とは「バイオマスプラスチックを25%以上配合」もしくは「海洋生分解性100%」の袋です。
バイオプラスチックというのは植物由来の成分を使用した袋ですね。25%配合でいいから残りの75%は従来のプラスチックでいいわけです。
バイオマスが入ってる商品には「バイオマスプラマーク」のロゴマークがはいります。25%配合のものにはさらに「25」の文字が入ります。 |
海で分解されるわけでもないから、あんまり自然にやさしくないよね。
▼アマゾンで売ってるのみると安いですね。
紙袋
紙袋は、例外というか、そもそも対象外です。
今回の有料化の対象になっているのはあくまでもプラスチックです。
紙袋は、原価が高いので、これを無償で提供するのはムズかいとおもう。上記の環境に配慮されたビニール袋のほうが低コストで購入できます。
▼紙袋は流石に高いわ。
ということは、
いままで通りにレジ袋を無償で提供したいなら、環境に配慮されたエコ袋をつかえばいいだけなんです。
簡単なことでしょっ。
ただ、環境に配慮さればビニール袋は従来品よりもずっと高いです。
どれくらい高いのかというと、いままで0.8円/枚で購入できたものが1.5円/枚くらいになります。
例えば、月に3000枚使っていたら月に2100円のコストアップになります。
あれ?たいしたことないのねw
ウダウダ考えるのがめんどくさいならユー高いの買っちゃいなよ。アスクルで買えますぜ!
アスクルのトップページから特集ページにいけるので価格を参照してくださいな。
有料化すれば枚数を減らしてコストカットできるのはもちろん、1円のものを5円で売れば利益さえでます。
せっかく法を整備して有料化してくれたんだから薬局も有料化の波に乗ろうよ。薬局もいつまでも時代錯誤のままじゃいられません。
もちろんデメリットはあるよね。
デメリットは医薬品紛失が多発することと、レジ打ちがめんどくせーってことです。でも袋詰めする手間がなくなるからどっこいどっこいかもしれない。
薬局が準備すること
まず薬局がやることは「有料」にするか「無料」にするかを話し合うことです。
「無料」ならいままで通りのオペレーションでいいけど「有料」にするならオペレーションから見直さないといけない。
レジ打ちの見直し
レジうちのルールを統一しないとね。
レジ打ちが地味にめんどくさくなると思うんだよね。
だって、調剤の領収書はレセコンで打ち出されるから、レジ袋の代金は調剤の領収書とは別にレシートださないといけません。
がんばればレセコンから打ち出す領収証に組み込むこともできるけど、事前に袋の有無の希望を聞かないといけないから、そんなめんどくさいことやってられない。
レジでレシート発行することになるでしょう。
このレシート発行が厄介のタネで、保険調剤とレジ袋代を一緒に入力してしまうとレシートを発行したときに調剤分とレジ袋代が一緒に記載されてしまいます。
だから、一緒にレジ入力ができません。
そうなると合計金額をレジで計算することができません。
合計額くらいは暗算でだせるけど、お釣りはレジで計算してもらわないと間違えます。
でも、これができないから電卓で計算するほかなくなります。レジスターがあるのにお釣りを計算できないという2度手間ジレンマーです。
マジどうすんの?w
レシートを発行しようと思うととても大変なのがわかったでしょ?
対策①:レシートの発行を諦める
原則はレシート発行しないといけないんだけど、要らないという人まで発行義務を負いません。
だから「レジ袋のレシート要りますか?」って声かけしましょう。数円のレシートなら、これで概ね回避できると思います。
対策②:手書き領収書を発行する
レジ袋専用の簡易的な領収証を大量に刷って事前に準備しておきます。
レジから発行しないで手渡しすれば、レジスターで調剤と袋代を一緒に打つことができ、お釣りを計算することができます。
ただ厄介なのが、袋の枚数に応じて領収証を使い分けないといけないということです。3枚なら3枚わせばいいけど、なんか微妙だよね。
レジテクニックについては別記事でまとめています。
患者の医薬品紛失対策
レジ袋にいれないで渡したら、医薬品の紛失が増えそうですよね。
それに対応する手間が大変です。
在庫調べるのも大変だし、在庫があってたとしても納得してくれない高齢者はたくさんいる。
画像証拠がないと、言った、言ってないの水掛け論にしかならないね。
対策①:監査システムの導入
監査システムの導入か、デジカメ撮影が必要になります。
が、証拠写真があったとしても対応がめんどくさいのはかわらないね。管理が怪しそうな高齢者はレジ袋代をケチらずにぜひとも購入してほしいものです。
あと患者が紛失しないようにする工夫も必要になります。
対策②:渡すものを必要最小限にしぼる
渡すものをシンプルにした方が投薬ミスは減るし、患者の紛失も減ります。
- 薬袋と薬情を一体型にする
- 領収証と明細書を一体型にする
- 手帳シールは薬袋にいれる
これで、かなりシンプルになると思う。
手帳シールは、袋にいれなかったら絶対になくすよね。患者にひと声かけて薬袋の中にいれてしまおう。
患者がカウンターをたつまで油断せずに、忘れ物がないことを薬剤師が最終確認してから見送りましょう。
油断するとすぐに置き土産のこしてくから、いままで以上に注意が必要です。
対策③:輪ゴムでまとめる
最終的に、患者にわたすもの全て輪ゴムでとめてまとめてドサってわたすのもありです。ちょっと大きめの輪ゴムを準備しておくといい。
カバンのなかでバラバラにならないだけでも紛失対策になります。全員にやる必要はないので希望者にでもやっとけばいいでしょう。
輪ゴムがエコじゃないけどね。
対策④:マイバッグを売りつける
薬局専用のマイバッグをつくってもらいましょう。
ブラウンバック運動というのがあります。ブラウンバックは残薬をいれてもってきてもらう茶色袋のことらしいんだけど、それ作って薬局専用の受け渡し袋にしてもらえば、残薬の意識も高まり医薬品のムダを防げて一石二鳥。
いまは薬局オリジナルデザインバッグも作ろうと思えばネット注文で簡単にできます。
デザインセンスが必要なんだけどね。安いものなら5万円で100枚つくれます。
1枚500円ですね。
お薬手帳や診察券がいれられるポケットがついてたらいいなーとおもう。
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