どうもヤクタマです。
OTCの第一線で働いていた元ドラッグスア店員がOTC(市販薬)を勉強するのにオススメの書籍をピックアップ!
OTC医薬品は新製品の入れ替えが激しいからなるべく新しい書籍を発売日併記で紹介する。
▼OTC以外の薬剤師の勉強にオススメ書籍はコチラ
OTC医薬品の比較と使い分け
神書籍ですね
わかり易い。読みやすい。要点まとまってる。豆知識エグい。
ドラッグストアの登録販売者&薬剤師の接客クオリティーをまちがいなく爆上げします。
OTCの勉強がしたければ、まずコレ一冊だけ買っとけば間違いない!と言いきれる珠玉の1冊。
安全にOTC医薬品を使ってほしいという著者の思いが強いのか、使ってよい人、ダメな人のトリアージが秀逸すぎる。
こんな人につかったらダメっていうのが「受診勧告の緊急レベル」とともに具体的に例示されています。これでレッドフラグを見逃さない。
フローチャートをつかって、病院受診が必要な人を上手に除外できたら、今度は、その人にあった商品(成分)をこれまたフローチャートをつかって選択していきます。
これ1冊でかゆいところをぜーんぶフォローしてくれます。
- 症状の鑑別を学べる
- 成分の特徴を学べる
- 商品の特徴を学べる
- よくあるQ&Aを学べる
この他にも、豆知識のネタがいたるところに散りばめられているので、お客さんの興味を引くためセールストークの引き出しも増えます。
- 商品単体での紹介がすくない
- 商品の写真がない
商品の写真やイラストを期待している人は買ったらダメです。
この本をしっかり読めば、患者の推売品にしばられずホントにその人に適した商品を選べるようになる。
▼2022/8/15追記:「OTC医薬品の比較と使い分け」の児島先生があらたなOTC本を発売されたので追加しました。
ドラッグストアで買えるあなたに合った薬の選び方を頼れる薬剤師が教えます
ボクは児島先生の大ファンなので思考停止で即購入です。
お求めやすいリーズナブルなお値段にもかかわらず368ページとやたらボリュームのある大変お買い得なOTC本となっております。
アマゾンのリンク先を確認してもらうと商品の詳細がとてもよくわかります。
お値段を考慮すると登録販売者・新人薬剤師がまず最初に購入するべき1冊は君に決めた!
その病気、市販薬で治せます
2021/6/17
ドラッグストで働いてる人はみんな知ってるかな?
「ドラッグストアとジャーナリズム」ってブログを運営している人の著書です。ドラッグストアとOTCへの愛を感じブログで、エビデンスを提示しながら正確な情報を発信しています。
そんなドラッグストア愛にあふれる著者が書いたOTC解説本です。
正直、マジでめちゃめちゃいいよ!
コレ読むとOTCの可能性を広げることができる。OTCでもいろんな病気に対処できるし、医療用とまったく同じものもたくさんあることがわかります。
これでOTCの「パケ買い」「パケ推し」からの卒業して、本質的にいいものを紹介できるようになります。
これが1冊1000円以下で買えるとかバク安です。
ブロガーというだけあって読みやすさ抜群です。ハンドサイズなので通勤中に片手でもってサクサクと読めます。
総合診療医が教える よくある気になるその症状 レッドフラッグサインを見逃すな!
著者である岸田直樹氏は感染症に定評のある医師です。
タイトル的にOTCの本って感じがしませんがセルフメディケーションを勉強するのに超オススメ。
「総合診療医が教える よくある気になるその症状 レッドフラッグサインを見逃すな!」では「OTCで様子をみる風邪」と「受診勧告するべき風邪様症状」を鑑別するトリアージについて詳しく解説されている。
トリアージするためには「かぜ様症状」について詳しく知る必要があるため、とにかく「かぜ様症状」について詳しく解説してくれる。
風邪症状部分の目次を見てもらえばわかるけど、すごいボリュームです。
1.かぜだと思うんです 典型的かぜ型
- 患者さんがかぜと言ったら、本当にかぜなのか?
- かぜと言ってもよいときと、よくないとき。そもそも、かぜの定義とは?
- かぜって“いろいろ症状がありそう”という特徴からみえてくるかぜの臨床的な特徴
- かぜかどうか、どのように判断するか? 3つの症状に注目する!
- では,典型的かぜ型とは?
- “3症状チェック”をする際のコツ
- OTC選びのポイント
2.鼻水が出て仕方がありません 鼻症状メイン型
- 3症状のなかで鼻症状が一番強い場合はどのように考える?
- 膿性鼻汁は細菌性? 受診させるべき?
- 鼻炎症状の鑑別疾患は何がある?
- 抗菌薬投与が必要で受診勧奨すべき細菌性副鼻腔炎かどうかの判断
- 一般の人でも判断可能―─2峰性の病歴に注意する
- OTC選びのポイント
3.喉が痛くてつらいです 喉症状メイン型
- 3症状のうち喉症状が一番強い場合はどのように考える?
- 「喉が痛い」で細菌性咽頭炎を疑うべきタイミングとは?
- A群溶連菌性咽頭炎かウイルス性咽頭炎か判断するその他のコツ
- 嚥下時痛で医療機関を受診させるべきタイミング(レッドフラッグサイン)とは?
- 喉が痛いのに喉に病変がない重篤な疾患を見極め、適切に受診勧奨しよう!
- OTC選びのポイント
4.咳が出てつらいです 咳症状メイン型①
- 3症状のうち咳症状が一番強い場合はどのように考える?
- 「肺炎かどうかは医療機関ではどのように判断しているか?」からわかる肺炎診断の限界とそのコツ
- 肺炎を強く疑う病歴 その1=レッドフラッグサイン
- 肺炎を強く疑う病歴 その2=レッドフラッグサイン
- OTC選びのポイント
5.熱がつらいです 局所症状不明瞭・高熱のみ型
- 熱が一番つらい症状という場合はどのように考える?
- 発熱のある患者さんでは悪寒戦慄の有無に注目するのを忘れない!
- 局所症状不明瞭・高熱のみ型になりやすい細菌感染症とは?
- +αの症状を拾い上げるコツ
- 局所症状不明瞭・高熱のみ型で、医療機関を受診させるべきタイミングとは?
- OTC選びのポイント
6.咳が止まらなくって 咳症状メイン型②(やや長引く咳)
- 長引く咳をきちんと定義しよう
- 感冒後咳(PIC)を知ろう
- 意外に多い「PIC“+後鼻漏”」
- 慢性咳嗽の原因と特徴的な病歴
- 結核に敏感になろう
- OTC選びのポイント
かぜだけでこれってすごくない?
症状を学んだ最後に「OTC選びのポイント」を学ぶので、やっぱりOTCを学ぶための本なのです。
いちおう「かぜ」だけでなく、主項目は3つ。
- かぜ様症状を見極める
- 痛みを見極める
- 消化器症状を見極める
かぜ様症状だけでなく「痛み」や「消化器症状」も学べます。
逆にいうと、これ以外の症状は登場しないので皮膚疾患、眼疾患、ビタミン、禁煙などはスル。
OTCの選び方について学べるだけでなく、風邪症状についても学べる一石二鳥な書籍。
OTCに従事しない薬局薬剤師もチェックしてほしい一冊。
薬局OTC販売マニュアル 臨床知識から商品選びまで分かる
日経DIシリーズで待望のOTCオールインワン書籍です。
臨床知識、売場づくり、販売方法、妊婦・授乳婦への対応、サプリメントの特徴など、これ一冊でOTCに必要な知識をほぼすべて学べてしまうかゆいところまで手が届く1冊です。
内容は日経ドラッグインフォメーションで連載されている「ケースで学ぶOTC薬のすすめ方」を再編・加筆したものです。プレミアム版を購読している人は読んだことあるはずです。
日経DIのなかでトップレベルに大好きなコーナーなので毎月たのしく読ませてもらっている。それをまとめた書籍が役に立たないはずがない。
- [ 第1章 ] 押さえておきたい薬局OTC販売の勘所
- [ 第2章 ] 薬局OTC 売り場の作り方と対応のポイント
- [ 第3章 ] 薬効分類別 OTC薬の選び方
- [ 第4章 ] 高齢者・妊婦・小児などへのOTC薬の選び方
- [ 第5章 ] 漢方薬・サプリメント
- [第6章 ] 商品選びのポイントが分かる 「 OTC薬カタログ 」
売場の作り方まで解説しているOTCの本はいままで見たことない。
薬効分類別のOTCの選び方では、病態をしっかり説明してくれるので臨床知識まで身につけることができます。これはOTCに関わる登録販売者と薬剤師の必読書です。
巻末でまとめられている「OTC薬カタログ」が特徴ある商品をまとめてくれているから地味に重宝します。
他の書籍にはあまりみられないサプリメントまで網羅されているので別にサプリメントの書籍を購入して勉強する必要がないのもいい。
クスリ早見帖ブック 市販薬730
フルカラーでほぼ写真で構成されているOTC医薬品の辞書です!
商品の成分&用法を写真付きで一覧できる。
730品目という膨大な数の市販薬が掲載されてます。
あくまでも辞書なのでOTCの使い方を勉強する感じではなく、商品を覚えるために購入します!
他の使用用途があるとしたら、
患者さんに写真を見せながら一緒に服用している市販薬を探すのに使えます。
商品の名前は覚えていないけど、パッケージ写真をみれば服用薬がわかるというのは、あるあるです。
OTC苦手な調剤薬局でのパッケージ確認のために現場においとくのもあり。
「OTCメディケーション」虎の巻 第3版
日経DIシリーズです。
薬効群ごとの主要製品をカラー写真で紹介し、各製品の特徴を分かりやすく明示されています。
ちょっと古くなってしまっているのが玉にキズ。そして、ちょっと情報過多ぎみで頭に入ってこないのも玉にキズ。
20の薬効群別にカウンセリング販売の要点を3ステップに分けて学ぶことができます。
- 受診勧奨すべき症状を学べる
- 妊婦・授乳婦に販売できるか学べる
- 医療用医薬品との相互作用を学べる
一覧表の文字がこまかすぎて頭に入ってこないことと、情報が古いことを除けば概ねオススメ。
OTC医薬品どんなふうに販売したらイイですか? 「全くない」と「ほとんどない」の間にある、ふわふわした効果を探す物語
これは読み物です。
新書でどんなもんかと期待して買ったけどOTCの商品や成分を学ぶことはほとんどできません。どうやらこの本は他書とは一線を画すようです。
ドラッグストアで登場する主要疾患の疫学的なところをメインにプチ会話形式で学びます。
統計とか、疫学とか、エビデンスとかそういうところがメインになります。
読んでるとこれはなんの本なのかと錯覚する?疫学の本かな?
会話形式なのはちょっとです。あとは文字がばーっとつづき、まるで大学の教科書を読んでいるような読み心地。
たとえば、目薬の項目です。
目次でいうと「CHAPTER 15 ドライアイ治療薬~眼がゴロゴロするのですが、どんな目薬がイイですか?」をみてみる。
- ドライアイの定義と診断基準
- ドライアイの疫学
- 日本におけるドライアイの有病割合
- ドライアイの有病割合については複数の研究報告
- ドライアイの危険因子
- ドライアイがもたらす健康への影響
こういうのがずーっと続く。成分的なことや、商品的な説明はほぼない。
そして目薬全般の知識を学ぶことはできない。
「おもにドライアイとはなにか?」ってところにスポットを当てています。
他のチャプターもそんな感じなので、部分的には詳しくなるけど、まんべんなく学びたいという人には向いていません。
ぶっちゃけかなりOTC玄人向けの書籍です。
今日のOTC薬 改訂第5版 解説と便覧
「コンニチ」シリーズのOTC版でございます。
「コンニチ」シリーズということもあってほぼすべてのOTCを網羅する収録品目1900点とうい圧巻のボリュームです。
フローチャート・マトリックス・解説・便覧の4つのアプローチでOTC薬を網羅的に解説してくれます。
圧倒的な情報量で薬局カウンターでの「あれ?なんだったっけ?」をすばやく解決する一冊ではあるが、読み物ではない。
こいつ辞書です。
勉強しようと頭から読んでくと心がへし折られます。
もし転職計画があるなら当サイト経由してもらえると助かります。
ヤクタマが転職するときに毎度お世話になっているのが「ファルマスタッフ」ってサイトです。
転職サイトとしては忖度なしにヤクタマぶっちぎりでオススメです。
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