こんにちはヤクタマです。
皮膚科にかかわ新人薬剤師にぜひ読んで欲しい本があるので紹介します。
それがコチラ「アトピーの治し方」です。
こちらは専門書でなく、一般向けなのですが、怪しい本ではないですよー。
- 最新医学的に一番正しいアトピーの治し方
→ 標準治療(保湿+ステロイド) - 間違ったアトピー治療法を見分ける方法
- 民間治療を1つずつエビデンスで検証
- ステロイド以外の治療法と新薬について
ぶっちゃけ、アトピーの一般書は怪しいものがあふれかえっているけど、これはええよ。
なぜならこの本で一番におすすめしている治療方法は「標準治療」だからです。標準治療というのは現在もっとも一般的な治療方法で、効果が実証されておりエビデンスレベル最高峰で普通の皮膚科医がまず行う治療のことです。
つまり「ステロイド + 保湿剤」なんだけどね。
標準治療ときくと「普通の」治療というニュアンスに感じ「特別な治療」よりも格下に聞こえてしまうけど、そうではありません。
標準治療こそ、もっとも信頼されて、現在もっとも効果が実証された治療法なのです。
本の表紙に「どうかこの本を最初に読んでください。」って書いてあるでしょ。怪しいアトピービジネスに捕まる前に読んでほしいのです。
これは患者だけでなく薬剤師にも言えます。アトピー治療の相談をうけたときに、根拠のない民間治療を患者さん薦めないようにし、正しいアトピーに治療方法を紹介できるようにしましょう。
この保湿剤とステロイドの使い方を学べば、患者さんのためになること間違いなし。
この本のいいところは、専門書ではなく一般書なので価格が安いです。
書いている先生がもともとブログをやってる先生ということで平易な言葉で書かれて、ともて読みやすい。
1冊4~5時間もあれば読み終わる。
患者さんによりそった内容になっているので、服薬指導で使えるテクニック(内容)が盛りだくさんです。
とくにステロイドに嫌なイメージがある方への説得と、「保湿剤」と「ステロイド」の使い方は必見ですね。
アトピーはしっかり塗らないとよくならないんだけど、このしっかり塗るというのがとてもむずかしい。だって、普通はよくなったらやめちゃうでしょ?
それでよくなる人もいるけど、ひどいアトピーの人はそれだとまた繰り返してしまいます。
そうならないように、普段からの予防がとっても大切なんだけど、この予防と塗り方をホンキで指導するととっても時間がかかります。
医師も説明するとおもうけど、患者さん一人ひとりに使える時間って限られてるから薬局で可能な限りフォローしてあげられるといいとおもう。
だからこそ皮膚科にかかわる薬剤師にはぜひ読んで欲しい。できれば繰り返し読んで欲しい。
目次はというと、こんな感じです。
この本の目次
患者を食いものにする「アトピービジネス」
「糖質制限がアトピーに効く」は本当か?
「アトピーに効く化粧品」は薬機法違反
「相関関係」と「因果関係」の決定的な違い
「因果関係がないとは言い切れない情報」は医学ではない
「健康によさそうな◯◯」は悪用される
悪用されやすい「4つのバイアス」と心理作用
ステロイド外用剤に「医者と製薬会社の癒着」はない
患者さんに求めること
急いでいて「薬だけもらいに」皮膚科に行く人へ
医者と知識で張り合おうとする人
子どもへの「医療ネグレクト」は命に関わる
テレビの「誤情報」を見分ける方法
書店に並ぶ「一般医学書」の大半は「ニセ医学」
「名医」の称号は、金で買える
あなたの主治医は「その情報は間違いだ」と言ってくれるか?
情報を見極める防具としての「エビデンス」の話
「プラシーボ効果」がニセ医学に利用されるメカニズム
「メタ解析」と「システマティックレビュー」は信頼度が高い
「試験管」や「動物実験」による研究結果は信頼度が低い
「専門家の意見」は、最もエビデンスが低い
「診断」が違えば「治療法」は異なる
絶対に「自己診断」してはいけない
アトピーは「命に関わる病気」を引き起こす
アトピーを引き起こす「3つの原因」
①乾燥肌(ドライスキン)がアトピーを引き起こすしくみ
②免疫システムの異常がアトピーを引き起こすしくみ
③かゆみがアトピーを引き起こすしくみ
「骨の歪み」と「腸内環境」原因説のウソ
「子どもに予防接種を受けさせるな」のウソ
「金属アレルギー」とアトピーの関係
あなた自身が治療法を判断できるようになる
「亜鉛とアトピー」のエビデンス
「乳酸菌とアトピー」のエビデンス
「アルコールとアトピー」のエビデンス
「タバコとアトピー」のエビデンス
「感染症とアトピー」のエビデンス
「ビタミンDとアトピー」のエビデンス
「除去食とアトピー」のエビデンス
「糖質制限とアトピー」のエビデンス
「睡眠とアトピー」のエビデンス
「ダニとアトピー」のエビデンス
「ストレスとアトピー」のエビデンス
「肥満とアトピー」のエビデンス
「オメガ3脂肪酸とアトピー」のエビデンス
「ブリーチバス療法」のエビデンス
「漢方やハーブとアトピー」のエビデンス
「ウェットラップ療法」のエビデンス
「特異的免疫アレルゲン療法」のエビデンス
「整体や鍼灸とアトピー」のエビデンス
「宗教・気功・水」とアトピー
「プラシーボ効果」と「ノシーボ効果」
「脱ステロイド」をやっている方へ
標準治療は「エビデンスレベル最高」の治療法
主治医を信じられなくなったときの「マジックワード」
「筋肉増強剤」とは別物です
「ステロイドは悪魔の薬」の巨大な代償
混乱に拍車をかけた「間違った副作用」
「肌が黒くなる」のウソ
「内服」と「外用」で副作用は異なる
「経皮毒」という明らかなデマ
ステロイド外用剤「強さのランク」一覧表
ステロイドの「正しい用量」
ステロイドを塗る期間と「プロアクティブ療法」
ステロイドは「風呂上がり」に塗るといい
「軟膏」「クリーム」「ローション」どのタイプが最も効くか?
「リバウンド」のエビデンス
「長期間使うと効かなくなる」のエビデンス
「ステロイド中毒」「ステロイド依存症」のエビデンス
「依存症」を誤解しない
ステロイドに「保湿剤」を混ぜてよいのか?
ステロイドと保湿剤、どちらを先に塗るべきか?
ステロイドは「いくら塗っても大丈夫」なのか?
本当に正しい「ステロイドの副作用」
「顔」に塗るときは専門医の指導が必要
ステロイドを原因とした「かぶれ」
「水虫」にステロイドを塗ると悪化する
赤ちゃんにステロイドを使ってもいいの?
妊婦や授乳婦もステロイドを使っていいの?
ステロイドの正しい「保管方法」
ジェネリックのステロイドを使っていいの?
「まずはステロイド」と考えてよい
「保湿」は皮膚から侵入してくる敵への「バリア」になる
「保湿」はアトピーの「予防」にも「治療」にも有効
「プロトピック」の特徴と正しい使い方
「紫外線治療」の特徴と使い方
「ネオーラル」の特徴と正しい使い方
「デュピクセント」の特徴と正しい使い方
今後登場する代表的な「新薬」
アトピーにまつわる「検査」一覧
かゆみを抑えるベストな方法は「冷やす」こと
かゆみを抑えるアトピーの薬
抗アレルギー剤は「花粉症の時期」に飲むとよい
抗アレルギー剤は「第2世代」を選ぶとよい
クロタミトンは「試す価値がある」薬
カプサイシンは「痛み」で「かゆみ」を抑える
メントールは瞬間的にかゆみを抑える効果がある
お風呂の温度は「38〜40℃」がよい
アトピーの子をもつ親が悩むこと
どうか「かいちゃダメ!」と言わないで
「他の癖に置き換える」という方法
「最悪の状態を避ければいい」と考える
「春夏秋冬」のアトピー対策
化粧品は「落としやすいもの」を選ぶ
その他の生活品などについて
医療全体の問題として
AI医療でアトピー治療はどう変わるか?
医者と患者は、人と人
エビデンス重視の本ですね。
「証拠」「裏付け」「科学的根拠」あるいは「形跡」といった意味で用いられる語のこと。
つまり、
最新医学のれっきとした科学的根拠にもとずいた治療法を教えてくれる本なんです。
終わりに
今回は皮膚科編として1冊だけピックアップしましたが、皮膚科を総合的に学ぶためのナイスな本は別の記事でもまとめています。
皮膚科編以外では総合編もあります。
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