こんにちはヤクタマです。
今回は新人薬剤師にとって最強の1冊になりえる「今日の治療指針」の紹介です!
新人薬剤師は「今日の治療指針」これ1冊だけ購入すれば、それから数年は新しい書籍を購入する必要ありません。
間違えないでほしいのが「今日の治療薬」ではなく「今日の治療指針」ですからね!
とりあえず「今日の治療指針」を買っとけば、マジで薬剤師にとって生涯最高の1冊になります!
ちょっと高いけど、この本の情報量を考えればむしろ激安です。なにせ2000ページもあって、その大半が文字で埋め尽くされています。
それでいて、辞書ではなく読み物という恐ろしい書籍です。これを読もうとしているのだから正気の沙汰ではない。
書籍の詳細内容はAmazonの販売ページに詳しく書いてあります▼
最新の2021年版では、1168疾病が2000ページにわたり解説されています。これは医師が日常診療で遭遇するほぼすべての疾患を網羅していることになります。
すさまじいですね。
病気治療には医薬品が欠かせないので、医薬品の使い分けポイント・服薬指導ポイントもしっかり記載されています。
薬剤師に求められる知識の全てがこの1冊に集約されています。読めば読むほど自力が上がるという最強のオールインワン書籍です。
この尽きることのない膨大な情報量を考えるとコスパも最強といっていいでしょう。
せっかくだから、もうちょっと詳しく説明するよ。
「今日の治療指針」とは
現行の最新版2021年版では、1168種類の病気の治療方針が記載されているという尋常ならざる内容になっています。
デスク版とポケット版の2種類が用意されていますが、その違いはサイズでしかない。
ポケット版で定価16500円(税込み)、デスク版で定価20900(税込み)とそれなりのお値段します。書籍を購入すると電子版もついてくるので、電車やバスなどの移動中の勉強にも役立てることもできます。
しかも毎年新しいものが発売されます。
読み物として扱うならデスク版、辞書として扱うならポケット版がオススメです。ポケット版はポケットとか言いながらも到底ポケットに入るサイズではない。
これをポケットに入れて持ち運んでいる医療従事者は世の中にいないでしょうね!
そして、疾患解説&病気解説だけでなく付録ページも超有用です。なにせ付録だけで344ページもある。344ページというと、そこそこ分厚い本1冊分ですね。付録の内容も超いいので、のちほど紹介します。
1168疾患の解説
- 治療のポイント
→ 病態と診断
→ 治療方針
→ 患者説明のポイント - 処方例
→ 薬剤選択ポイント
→ 使い分けのポイント
→ 不適切な処方 - 服薬指導・薬剤情報
- 専門医へのコンサルト
疾患ごとの治療ポイント・処方ポインが書いてあるから、処方と病態に同時にアプローチし理解を深めることができます。
服薬指導のポイントもまとめられています。
たとえば、プレタール錠についての記載は「開始時に頻脈となるが、中止時に徐脈を起こすことがあるので、中止時には患者に息切れやむくみ、めまいなどへの対処について説明を行う。」具体的に、要点を捉えて、わかりやすく記載されています。
随所に同種同効薬の一覧表もあるので医薬品も比較しやすくなっています。
1日1疾患でも3年以上かかるのだから、全部読もうとすれば必ず挫折します!普段の業務で遭遇した疾患から読み解いていくといい。
付録ページの充実がすごい!
付属ページもすごいから、ぜひ勉強に使ってください!
妊婦・授乳婦への薬物療法とリスク分類
妊娠中の投薬において添付文書はほとんど役に立ちません。
「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。」こればっかりなのは薬剤師なら既知の事実ですよね。
なんと「今日の治療指針」の付属ページに「妊婦・授乳婦への薬物療法とリスク分類」の一覧表があります。しかも別途専用の索引までついているのですぐに引くことができる。
妊婦においては「添付文書・虎の門病院薬剤危険度評価分類・オーストラリアTGA分類」が比較一覧に、授乳については「添付文書・WHOの授乳と母体の薬物療法に関する勧告・MMMの分類基準」が比較一覧になっています。
妊婦・授乳婦とでそれぞれ3つのデータが比較検討できるようになっているので、これらを考慮して「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。」になる。
ネットで妊婦に関するデータを探すのは大変です。薬局に妊娠・授乳に関する書籍はかならず1冊ほしいところですね。
専門書を購入するのもいいけど「今日の治療指針」でも十分にその役割を果たしてくれます。
妊娠・授乳の専門書籍なら「薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳」がオススメなので別記事でまとめています。
臨床検査データ一覧
臨床検査値の詳細が40ページにわたってガッツリと記載されています。
マニアックな検査値ものってるけど重要度を★1~3で分類してくれているので、マニアックな検査値をさけて重要項目から攻めていくことができる。
患者さんに検査値について質問を受けたときは「今日の治療指針」を引いてみるといい。
ただ、薬剤師が臨床検査値を勉強しようとおもったら、これでは不十分です。値だけ覚えても仕方ない部分があるので、活用方法は別途まなんでおきましょう。
緩和医療における薬物療法
日本は超高齢化社会なんで緩和医療は今後ますます重要になってきます。在宅にかかわる薬剤師なら緩和ケアの知識は必須です!
がん患者における「疼痛」「呼吸困難」「消化器症状」「倦怠感」など、がん患者さんが感じる不快な症状に対する薬物療法を重点に14ページにわたり詳しくまとめてくれている。
オピオイドの使い方とか、オピオイドの副作用のフォローとかもね。
おまけページにもかかわらず薬剤師が必要とする緩和ケアの知識をしっかりと勉強できる。
漢方製剤の使い方
フローチャートをもちいて本格的に漢方の使い方を学ぶことができます。
疾患別アプローチだけでなく、漢方診療の基本概念から学ぶことができます。「気・血・水・陰・陽・実証・虚証」とかから教えてくれます。
おまけページにもかかわらず小冊子くらいのボリュームでガッツリ学べます。新人薬剤師が漢方をまなぶなら、ぶっちゃけ十分すぎる内容ですね。
26個の診療ガイドライン解説
26の診療ガイドラインをガッツリ解説してくれています。
診療ガイドラインそのものを読むと時間がかかってしょうがないから、主要項目をまとめてくれている解説はたすかります。ボクは広く浅く学びたい派なのでガイドライン解説はマジでおすすめ。
付録にもかかわらず26種類もの診療ガイドライン解説を載せてくれています。必ず目を通しておきたい主要なガイドラインばかりピックアップされているから全部目を通しておきたい。
その他:付録
他にもいっぱいあるけど、これくらいでやめておきます。
- 抗菌薬による感染症の外来治療
- 高齢者の薬物療法
- 肝・腎障害時の薬物療法の注意点
- 皮膚外用薬の使い方
- オンライン診療の手引き
- 薬物治療モニタリング(TDM)
- 薬物の副作用と相互作用
どれも小冊子1冊くらいのボリュームがあります。1冊ずつ購入したらとんでもなくお金かかるけど、これならオールインワンで全部まとめて勉強できます。
新人の頃からちょっとずつ読みすすめていけば確実に実力アップできるから新人薬剤師は先行投資だと思って買ってみて。
「今日の治療指針」を安く購入する
「今日の治療指針」は毎年新しいバージョンが発売するので旧版の価格がすぐに安くなります。
毎年発売されるということは、型落ち品は毎年値段が下がるということですね。旧品の紹介リンクいれときます。
今日の治療指針:2020年
今日の治療指針:2019年
今日の治療指針:2018年
Amazonでは中古品も取り扱いがあるので価格チェックしてみてください。1年ごとに大幅に値段を下げます。
この書籍に関しては1~2年古くてもいいかなとおもいます。ボクは2020年のポケット版を4000円(税込み・送料込み)で購入することができました。
中古品をほしいタイミングで購入するのってなかなか難しいけど、それを可能にしたのが天下のアマゾンです。
amazonの商品ページにいくと新品価格だけでなく中古価格もチェックできます。流石、天下のamazonさんだけあって中古品もいつみても豊富なラインナップです。
商品ページ今日の治療指針 2019年版
勉強で使うなら「2019年」で十分すぎます。最新版を購入したとしても、とても1年で読みきれる内容ではないため読み終わる頃には最新版も古くなってしまいます。
ときどき買うだけなら型落ちで十分です。
考えてもみてください。そもそも薬局においてある「治療指針」はいつのですか?うちにあるのは2012年ですw
よかったら、2019年版の商品ページリンクあるのでチェックしてみてくださいな。
商品ページ今日の治療指針 2019年版
こんな感じで、アマゾンの商品ページを1年型落ちで探していくとなかなかの掘り出し物をゲットすることができます。
「今日の治療薬」「治療薬マニュアル」「治療薬ハンドブック」とかも型落ちなら安く買えます。
「今日の治療指針」もいいけど「ガイドライン外来診療」「日常診療に活かす診療ガイドライン」も捨てがたいので、合わせてチェックしてみるといい。
ほかにも新人薬剤師におすすめの書籍をまとめた記事があるのでよかったらみてください。もしかしたらこの中にも掘り出し物があるかもしれません。
アマゾン価格を追跡する
余談です。
ぼくアマゾンでよく買い物をするので、アマゾンの価格を追跡する無料アプリを「Chrome」に導入しています。
chrome ウェブストア
参照Keepa – Amazon Price Tracker
このアプリをいれておくだけど、アマゾンの商品ページに価格推移のグラフが表示されるというすぐれものです。
これで過去の価格と適正価格を知ることができます。アマゾンの商品価格は需要と供給の関係で大幅な価格変動が起きます。
マスクショックがいい例でしょう。
ドラッグストアで500円くらいのマスクに10000円の値段がついています。
過去の価格がみれないと、他サイトで価格を比較しないといけないからかなりめんどくさい。
Amazonで買い物するひとの必須ツールですね。
もし転職計画があるなら当サイト経由してもらえると助かります。
ヤクタマが転職するときに毎度お世話になっているのが「ファルマスタッフ」ってサイトです。
転職サイトとしては忖度なしにヤクタマぶっちぎりでオススメです。
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