調剤報酬 PR

マイナンバー端末を設置したら加算スタート│医療情報・システム基盤整備体制充実加算の算定要件

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

どうもヤクタマです。

マイナンバー資格確認の端末設置は完了したら真っ先に「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の算定に取り掛かりましょう。

  • 医療情報・システム基盤整備体制充実加算1:3点(6月に1回に限る)
  • 医療情報・システム基盤整備体制充実加算2:1点(6月に1回に限る)

端末を設置した翌日には算定できるので算定要件を事前にチェックして準備しておくとスムーズです。ほぼ全て処方箋が対象になるため薬局の基礎点がアップします。

まだマイナンバー端末を設置していない薬局はなるべく急いだほうがいいね。

ベンダーからの連絡待ちという薬局は、自身で問合せて日取りを決めてもらわなければ、どんどん後回しにされてしまいます。

加算は取れる時にとれ!

▼転職する時はヤクタマ経由でお願いします。
ヤクタマ薬剤師転職

医療情報・システム基盤整備体制充実加算の算定要件

点数
  • 医療情報・システム基盤整備体制充実加算1:3点(6月に1回に限る)
  • 医療情報・システム基盤整備体制充実加算2:1点(6月に1回に限る)

要件の原文は長いので要点から説明します。

マイナンバーカードを活用して「薬剤情報または特定健診情報」を確認できたら充実加算2の1点を、確認できなければ充実加算1の3点を6ヶ月に1回だけ算定します。

現状ではほとんどの人がマイナンバーカードをもってこないため、ほぼ充実加算1の3点を6ヶ月に1回算定します。

政府はマイナンバーカードでの資格確認を推奨しているためもってきた方が会計がやすくなるインセンティブを患者側に与えています。患者さんがマイナンバーカードを通したときは必ず1点になる要件を満たしているか確認するようにしましょう。

薬局に求められる3つの施設基準

加算をとるための施設基準は3つ。

  1. オンラインレセプト請求していること
  2. 「オンライン資格確認」を行う体制を有しており、医療機関等向けポータルサイトに運用開始日を登録してあること。
  3. 薬局内の見やすい場所と、ホームページ等に次の二つの事項を掲示すること。
    ア.「オンライン資格確認」を行う体制を有していること。
    イ.当該薬局に来局した患者に対し、薬剤情報、特定健診情報その他必要な情報を取得・活用して調剤等を行うこと。

この3つを満たせば算定可能であり地方厚生局に届出をする必要もありません。

要件②の「医療機関等向けポータルサイトに運用開始日を登録」は医療機関等向けポータルサイトからできます。

運用開始日は予定日を指定することができるので、端末が設置できたらまず運用開始日予定日を入力してしまいましょう。

お次は要件③の掲示物について詳しく説明する。

医療情報・システム基盤整備体制充実加算の掲示物

先程の要件③に、

薬局内の見やすい場所と、ホームページ等に次の二つの事項を掲示すること。
ア.「オンライン資格確認」を行う体制を有していること。
イ.当該薬局に来局した患者に対し、薬剤情報、特定健診情報その他必要な情報を取得・活用して調剤等を行うこと。

ホームページと薬局内の2か所に「オンライン資格確認」ができて活用している旨の掲示をします。

掲示物は日本薬剤師会サイトにてテンプレートを公開してくれているため簡単に入手できますが、あまりにもデザイン性に乏しくショボいので、すこし手を加える必要がありそうです。

当薬局を利用される患者さんへ

〇 当薬局では、薬剤情報等を取得・活用することにより、質の高い保険調剤の提供に努めています。

〇 正確な情報を取得・活用するため、マイナ保険証のご利用について、ご理解・ご協力いただきますようお願いします。

日本薬剤師会作成:医療情報・システム基盤整備体制充実加算に関する薬局掲示用活用資材より

そもそも内容はこれで十分なのか?

この掲示物に「オンライン資格確認できます!」の文言が入ってないのが気になったのでボクは追加して掲示しています。

合わせてホームページでも周知するべきなのですが自薬局のホームページありますか?ワードプレスでちょちょいのちょいと作るのも手ですが、なければ他のサイトで代用できないか考えます。

疑義解釈がでているので参照します。

「ホームページ等に掲示」することとされているが、具体的にはどのようなことを指すのか。
(答)例えば、
・ 当該保険薬局のホームページへの掲載
・ 当該保険薬局の所属する同一グループのホームページへの掲載(この場合、当該施設基準を満たす保険薬局名が確認できるようになっている必要がある)
・ 自治体、地域薬剤師会等のホームページ又は広報誌への掲載
・ 薬局機能情報提供制度等への掲載等が該当する。

参照:医療情報・システム基盤整備体制充実加算の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について(その1)

ボクはGoogleの薬局ページでよいのではないかと思います。だって、自分のサイトよりもGoogleの薬局ページの方がアクセスあるでしょ。

Googleのお店のページは「Googleビジネス」というサービスに登録すればプロフィールを編集することができます。

Googleで自身の薬局を検索してみるとわかりますが、多くの薬局は「Googleビジネス」に登録せずとも薬局ページが自動作成され存在しています。存在するけどプロフィールを編集することができません。

登録すると自身で店舗プロフィールを編集することができ、プロフィールに薬局が提供するサービスとして「マイナンバー保険証」が活用できることを掲示するのもよいでしょう。

もしくは疑義解釈で例示されている「薬局機能情報提供制度等」に掲載するのもありですね。「薬局機能情報提供制度等」は薬局の義務なので年に1回は報告してホームページ上に情報公開されているはずです。

ということでボクは都道府県が管理する「医療機関情報のサイト」に載せました。

ただ「医療機関情報のサイト」にはマイナンバー保険証の利用の有無の記載欄がないんですよね。仕方ないので「相談可能なこと欄」にねじ込んでおきました。

マイナンバー端末利用促進の掲示物

もし薬局でマイナンバーカードによるオンライン資格確認を推進したいならさまざまなポスターやリーフレットが厚生労働省HPで準備されています。

現段階ではマイナンバー端末がおいてあっても見向きもされません。利用してもらいたければ横にポスターを貼るといいでしょう。

ただ、薬局で推奨しても点数が3点 → 1点になってしまうためあまりメリットはありません。うちでは端末だけは稼働しておいてノーポスターで患者さんの自由意志に基づいて運営しています。

調剤報酬点数の原文参照(読まなくてOK)

調剤報酬点数表に関する事項

ア 医療情報・システム基盤整備体制充実加算は、オンライン資格確認の導入の原則義務化を踏まえ、オンライン資格確認を導入している保険薬局において、患者に係る十分な情報を活用して調剤を実施すること等を評価するものであり、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局において調剤した場合に、医療情報・システム基盤整備体制充実加算1として、6月に1回に限り3点を算定する。

ただし、健康保険法第3条第 13 項に規定する電子資格確認により当該患者に係る診療情報を取得等した場合は、医療情報・システム基盤整備体制充実加算2として、6月に1回に限り1点を算定する。

イ 医療情報・システム基盤整備体制充実加算を算定する保険薬局においては、以下の事項について薬局内及びホームページ等に掲示し、必要に応じて患者に対して説明すること。
(イ) オンライン資格確認を行う体制を有していること。
(ロ) 当該保険薬局に処方箋を提出した患者に対し、薬剤情報、特定健診情報その他必要な情報を取得・活用して調剤を行うこと。

ウ 医療情報・システム基盤整備体制充実加算を算定する保険薬局においては、区分10の3服薬管理指導料の2(3)イ(イ)から(ホ)までに示す事項を参考に、患者から調剤に必要な情報を取得し、薬剤服用歴等に記載すること。

エ アにかかわらず、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険薬局において調剤した場合に、令和5年 12 月31 日までの間に限り、医療情報・システム基盤整備体制充実加算1として6月に1回に限り4点を算定する。ただし、健康保険法第3条第 13 項に規定する電子資格確認により当該患者に係る診療情報を取得等した場合は、医療情報・システム基盤整備体制充実加算2として、6月に1回に限り1点を算定する。

ただし特例措置があって令和5年4~12月末は点数が変わるので注意。

疑義解釈資料のチェック

細かいことは疑義解釈でチェックだ!

問1 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算について、その施設基準としてオンライン資格確認の運用開始日の登録を行うこととあるが、どのように登録すればよいか。
(答)別紙を参照されたい。
別紙:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/000760048.pdf

問2 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算について、オンライン資格確認を導入し、運用開始日の登録を行った上で、実際に運用を開始した日から算定可能となるのか。
(答)そのとおり。

問3 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算について、オンライン資格確認等システムを通じて情報の取得を試みたが患者の薬剤情報等が格納されていなかった場合の算定は、どのようにすればよいか。
(答)医療情報・システム基盤整備体制充実加算2を算定する。なお、薬剤服用歴等に、オンライン資格確認等システムを通じて情報の取得を試みたが患者の薬剤情報等が格納されていなかった旨を記載すること。

問4 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算について、患者が薬剤情報等の取得に同意しなかった場合の算定は、どのようにすればよいか。また、患者の個人番号カードが破損等により利用できない場合や患者の個人番号カードの利用者証明用電子証明書が失効している場合の算定は、どのようにすればよいか。
(答)いずれの場合も、医療情報・システム基盤整備体制充実加算1を算定する。

問5 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算の施設基準等において、「ホームページ等に掲示」することとされているが、具体的にはどのようなことを指すのか。
(答)例えば、
・ 当該保険薬局のホームページへの掲載
・ 当該保険薬局の所属する同一グループのホームページへの掲載(この場合、当該施設基準を満たす保険薬局名が確認できるようになっている必要がある)
・ 自治体、地域薬剤師会等のホームページ又は広報誌への掲載
・ 薬局機能情報提供制度等への掲載等が該当する。

問6 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算について、当該加算が算定できないタイミングにおいても、当該加算の算定に係る薬剤情報、特定健診情報その他必要な情報を取得・活用して調剤を実施する必要があるということでよいか。
(答)よい。なお、健康保険法第3条第 13 項に規定する電子資格確認により情報を取得した場合は必ずしも当該情報の全てを薬剤服用歴等に記載する必要はないが、少なくともその旨を薬剤服用歴等に記載する必要がある。

問7 調剤管理料の注6に規定する医療情報・システム基盤整備体制充実加算について、同加算1を算定する患者について、6月以内に同加算2は算定可能か。また、医療情報・システム基盤整備体制充実加算2を算定する患者について、6月以内に同加算1は算定可能か。
(答)いずれも不可。

令和5年4月〜12月末までの特例措置

期間限定の特例措置があるので注意。

特例措置の資料は厚生労働省の「医療情報・システム基盤整備体制充実加算のオンライン請求要件に関する特例措置について」でまとめられています。

この期間だけ点数が上乗せされます。

  • 医療情報・システム基盤整備体制充実加算1:4点(6月に1回に限る)*UP
  • 医療情報・システム基盤整備体制充実加算2:1点(6月に1回に限る)

これらの点数は国が個人のマイナンバーカード利用の促進と、薬局の端末設置を促すための期限付きのボーナス点数です。

そのうちなくなっていく点数なので、とれるうちにとっておきましょう。

マイナンバー端末設置し運用を開始して気になる点

とにかくマイナンバーをもってくる人がいないので手探りスタートですね。

どれくらいマイナンバーを通す人がいないのかというと運用スタートから2週間たって、もってきた人は、お一人です。

医療情報・システム基盤整備体制充実加算1と2の算定間隔

医療情報・システム基盤整備体制充実加算1と2は6ヶ月に1回しかとれません。

途中でマイナンバーカードをもってきたとしてもとれません。1 → 2は6ヶ月あけないとダメだし、2 → 1も6ヶ月あけないとダメ。

マイナンバーを通しても薬剤情報・特定健診情報を拒否する場合

薬剤情報・特定健診情報の閲覧同意がある場合だけ「1点」になります。拒否する場合は「3点」です。

ちなみに「薬剤情報」もしくは「特定健診情報」のどちらか一方の同意があれば大丈夫なので、片方が拒否されていても大丈夫です。

同意があっても「薬剤情報」や「特定健診情報」の情報が格納されていない場合は、情報がないということを薬歴に残して「1点」を算定します。

マイナンバーによる薬剤情報や特定健診情報の同意は24時間限定で有効

医療機関でマイナンバーによる薬剤情報や特定健診情報の同意は、一度同意すると24時間有効です。そのため、前回の来院から24時間経過後であれば、再度マイナンバーカードにて同意を取得する必要があります。

ちなみに薬剤情報については過去3年分、特定検診情報については過去5年分が閲覧可能になります。

おわり

現段階では、端末がおいてあるだけで誰も見向きもしません。

ぶっちゃけ、使いこなせるか心配とか、導入しても意味がないとか、ネガティブな理由で導入しない薬局は多いけど、導入してもしなくてもオペレーションに影響することはありません。

それでいて点数が上乗せされるので、さっさと導入してしまったほうが賢明です。

いまはオンライン資格確認としての利用が主な用途ですが、今後は電子処方箋の運用が拡大するにつれて、活躍する場も増えてきます。

電子処方箋はマイナンバーカードの読み取りが原則ですからね。

将来を見据えるのであれば点数がついているうちからに導入しておくといいでしょう。

転職するならヤクタマ経由でお願いします

もし転職計画があるなら当サイト経由してもらえると助かります。

ヤクタマが転職するときに毎度お世話になっているのが「ファルマスタッフ」ってサイトです。

転職サイトとしては忖度なしにヤクタマぶっちぎりでオススメです。

ファルマスタッフ」は1つ1つの就業先をキャリアコンサルタントが必ず直接訪問して職場の状況ダイレクトにリサーチ!

そのため、求人情報が他社よりも濃い!職場の雰囲気や経営状況、残業などの忙しさなどのリアルを踏まえて転職先を提案してくれます。

今すぐ転職を考えている方もちょっと考え中の方も利用できます。すべて無料なので登録するなら当サイトから申し込んでいただければ幸いです。

転職するときはお願いします!