どうもヤクタマです。
ある日突然やってくる「リフィル処方箋」にそなえてルールを理解して対応できるようにしときましょう。
なぜ自分の薬局だけリフィル処方箋がこないとおもっているのかな?
そいつは忘れた頃にやってくるんだぜ。
リフィル処方箋を受け付けたら
リフィル処方箋を受け付けたらまず形式的なことをクリアできているかチェック。
リフィルに関しては薬局も不慣れだけど、医療機関も不慣れなので内容漏れがないか1回目の受付で見逃さないようにしておきたい。
- 「リフィル可欄」にレ点があるか確認
*印鑑なしの手書きのレ点の場合は偽造を疑い医療機関への確認を考慮 - 使用回数の確認(3回まで)
- 日数制限がある医薬品(新薬・麻薬・向精神薬など)・湿布が含まれていないかチェック
- 外用薬に投与日数が記載されているかチェック
- 処方日数がすべて統一されているかチェック
リフィル処方箋の性質上、処方日数はすべて統一されていなければならない。もし日数違いで処方したい場合は処方箋を2枚にわける必要があります。
外用薬は想定される投与日数が記載されていないとわからないので通常の処方箋には必要ない「外用薬の投与日数」が必要になります。
たとえば、アンテベート軟膏10g(21日分)とか、ヒアレインミニ点眼液3本(30日分)とか。
湿布や眠剤はリフィル不可なので、もし湿布を処方したい場合は処方箋を分ける必要があります。
確認が終わったら、いざ調剤へ。
リフィル処方箋の調剤が終了したら
調剤は普通にすればいいだけなので割愛して、調剤が終わったあとのリフィル処方箋返却のルールについて確認していきます。
これがめんどくさいんだわ。
- 調剤日と次回調剤予定日を記載
- 処方箋の裏に薬局の横板(店板)と薬剤師印鑑を押印
- コピーして処方箋を返却(預かることも可能)
- 次回の来局可能期間をお伝えする
- 次回は保険証を持参するように伝える
伝えることが多いのでフォーマットをつくって1枚の紙に情報をまとめてお渡ししておくといいでしょう。
フォーマットは日本保険薬局協会の「リフィル処方箋の手引き(薬局版)Ver.1」を参考にするといい。
取り扱いの注意点
返却するときは「調剤済み印」を押さないように注意。調剤済み日付にポンポン押すクセがある薬剤師は注意ですね。
リフィル処方箋を返却するときは「調剤済み」にはならないので「調剤済み印」は使用しないで調剤日だけ手書きで記入しましょう。指示されたリフィル回数が終了して、処方箋を回収するときがきてはじめて「調剤済み」になります。
「調剤済み」になるまでは処方箋のウラ側に薬局名称と薬剤師の氏名を記載します。これは横板+押印でいいでしょう。
次回調剤日を記入するときは起算日に注意
次回調剤日を計算する起算日は「調剤日」です。これは超重要で、調剤予定日や処方日を起算日にしないように注意です。
たとえば、
10日分の処方箋で、処方箋発行日が5/1で、来局が5/2なら2回目の次回調剤予定日は5/2+10日で5/12ね。
この2回目を5/16に来局したら3回目の次回調剤予定日は5/16+10日で5/26ね。
次回調剤日の有効期限に注意
2回目以降でおくすりが欲しいときは次回予定日の前後7日以内にこなければならない。
次回調剤予定日が5/12なら「5/5~5/19」できてもらわないとダメ。
早くても遅くてもダメ。もしこの期間をすぎてしまったらリフィル処方箋は無効となり病院を受診して新しい処方箋を発行してもらわなければならない。
電話での期限延長は一切受け付けません。
もっともトラブルの原因になりやすいポイントなので処方箋を返却するときに期限がすぎると無効になることを強く説明しておきましょう。
次回の来局の希望があるにもかかわらず予定される時期に患者が来局しない場合は、電話等により患者の状況を確認しなければならない。
リフィル処方箋を受けた時点で携帯番号を聞いておいてショートメッセージ(SMS)を送るのも手かなとおもっています。
うちは服薬管理アプリ「Pharms(ファームス)」を導入しているので、そこから携帯にショートメッセージを予約送信する決まりになってます。
2回目・3回目を受け付けたら
保険証もしくはマイナンバーカードの確認を徹底します。
月を跨いで受付すると処方箋に記載されている保険情報と現在の保険情報が一致していない可能性があります。
病院にいくのなら毎月保険証を確認してくれますが、リフィル処方箋の場合は病院へいくステップを飛ばしてしまうため途中で保険証の確認がされない。
保険情報の不一致を防ぐために薬局でかならず保険証を確認するようにします。
リフィル処方箋の保管について
リフィルの回数を消化したら原本回収して3年保管です。
回収まえはコピーをとって保管することとなっているためそれが原本がかわりになります。このコピーも調剤録と一緒にして3年保管します。
リフィル処方箋マニュアル
ややこしいし、めったにこないからマニュアルがあると便利ですよね。
日本保険薬局協会が作成した「リフィル処方箋の手引き(薬局版)Ver.1」がよくできているのでPDFをダウンロードして印刷しておくといいです。
ここがめんどくさいよリフィル処方箋
スケジュール管理がめんどくさい。
普通の処方箋ならやってきたものを調剤して終了なのですが、リフィルの場合は返却して次回予定日を計算して、さらに予定日が近づいたら連絡までしなければならない。
この連絡しないといけないのでリフィル処方ごとにスケジュール管理が必要になります。
なかでも気をつけないと行けないのが処方箋をリフィル処方箋を預かってしまったときです。処方箋を返却すれば、もし期限切れになった責任は患者と薬局にありますが、処方箋を預かって患者に連絡せずに期限切れを起こしてしまったときは薬局に責任があります。
なので責任重大で、漏れのないスケジュール管理が必要になります。
当薬局ではリフィル1回目を受けた時点で携帯電話にショートメッセージを予約送信することで処方箋の期限切れの対策をしていますが、このショートメッセージの予約がまためんどくさいんだわ。
次回日の送信日を計算して設定して、本文には来局可能な期間を計算して記入します。
どれも通常の処方箋には必要のない業務なので、リフィルが大量にきたらこの追加業務でパンクします。
そのうちタスク管理できなくなってきて期限切れ処方箋クレームに発展しかねない。とにかくリフィル処方箋は期限切れに注意が必要なのです。
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