どうもヤクタマです。
今回は棚卸ネタのパート2です。
パート1では「zerostock」って神アプリで棚卸をしました。
関連記事薬局の棚卸に革命を!棚卸補助アプリ「ZERO STOCK」で超効率化!
今回の記事は「JustockEX」✕「zerostock」を試したいって人に読んでもらいたい記事です。
「zerostock」というアプリを利用すると完全無料で棚卸の作業時間を1/3以下にできます。当薬局の棚卸では2300品目カウントを9:00-13:30で終わらせることができました。
1日かかる棚卸がわずか4時間30分で終わったので皆で昼めし食って解散です!
このアプリさえあれば棚卸なんて楽ショーなんだぜ!
ただ、うまく活用するにはちょっとしたテクニックがあるからボクが工夫したことを紹介していきます。
「JustockEX」✕「zerostock」は可能ですか?
zerostockは在庫システムとは独立したアプリなので、薬局で使用している在庫システムとの相性を考慮する必要があります。
しっかりと検討してから導入しましょう。
で、「JustockEX」✕「zerostock」は可能ですか?
もちろん可能です!
そうじゃなければこんな記事書きません。
棚卸って、数えるだけが棚卸ではないよね。数えたデータをパソコンに取りこむまでが棚卸です。うちでは在庫管理システムに「JustockEX」を採用しているので、この「JustockEX」に棚卸データを入力することで作業完了します。
言うのは簡単なんだけど「JustockEX」と「zerostock」はそれぞれ独立したソフトウェアなので微妙に互換性がありません。
そのままだと自動でデータを取り込めないのですがExcelデータをうまいこと修正してやれば半自動くらいで取りこむことができます。
無理なら手で入力するんだぞ!
データの編集方法
「JustockEX」で棚卸の一覧表をエクセルで出力して「実在庫」のところにカウントした医薬品の数を入力することで棚卸完了です。
この「実在庫」を半自動入力していきます。
「zerostock」を利用するとカウントした在庫はエクセルデータで出力できます。
このzerostockの「Excelデータ」とJustockEXの「Excelデータ」をうまいこと合体させれば手入力なしで入力できるわけです。
詳しく説明していくと、
まず2つのデータに共通項目を探して、それを軸にデータを合体させます。つぎに包装単位を修正して、さらに入力誤差をチェックし作業終了となります。
包装単位の修正というのは、例えば「10」gで数えたものを「1」本に修正する作業です。外用薬はほぼすべて修正が必要なので手動でやると果てしなく時間がかかります。
入力誤差のチェックとは理論在庫との誤差プラマイ50%以上あるものをピックアップして目視で一つずつ見ていきます。
- データを合体
- 単位を修正
- 誤差のチェック
- zerostockで在庫ありJustockEXに在庫ないものをピックアップ
- JustockEXでは在庫ありzerostockに在庫ないものをピックアップ
①データを合体させる
共通する項目を軸にしてデータを合体させます。
今回の共通項目は「医薬品名」または「YJコード」です。
「医薬品名」もしくは「YJコード」どちらを使ってもOK
「YJコード」は医薬品ごとに振られた固有コードなので「YJコード」で一致させていくことをオススメします。
コードといえばGS1コードというものもありますが、こちらは包装単位も考慮されたコードです。包装単位まで考慮して数えたいならGS1コードを使うけど、できるかどうか不安だったのでボクは包装単位無視で医薬品ごとに合算される「YJコード」を採用しました。
ちなみに「zerostock」と「JustockEX」は相性がいいようなので「医薬品名」でもうまく一致させることができます。
医薬品名って長いでしょ?そのなかで半角・全角とか混ざると一致しないんだけど「zerostock」と「JustockEX」に関しては完全一致します。
さて本題ですが、共通項目を軸にしてデータを合体させるときは「VLOOKUP関数」を使用します。
これで1シートにデータをまとめていきます。
大事なところなんだけど「VLOOKUP関数」の使い方は省略だ!
もし「VLOOKUP関数」が使えないならこの先に進んでも無理なので、取込みは諦めて手入力しましょう。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索の型)
②単位を修正
単位修正が一番大事なのだが、これが大変なのよ。
例えば「zerostock」で某漢方を数えたら「15g」だったとします。でも「JustockEX」では「6」包と入力する必要があります。
この単位変換をしないままで入力してしまうと「15」包になってしまうため、途方もない誤差が発生します。
この単位変換に該当する品目って漢方しかり果てしない数がありますよね。外用薬はほぼ全て修正が必要です。
軟膏チューブは「g」を「本」に変換する必要があるからね。
これをどうやって自動で変換するかというと、品目ごとに倍率を決めてあげて倍率補正してやります。
この倍率というのは包装単位のところにうまいこと記載されているので、一律でこの包装単位で割ってやれば若干のイレギュラーはあるものの九割九分うまくいきます。
具体的にどうするかというと包装単位をみてみると「15g×10本」「10mL×20本」「7枚×10袋」「1.5g×56包」「PTP 100錠」となっています。
補正が必要なのは「○×○」のような記載になっているものですね。
赤文字にした「×」に注目してください。「×」の前の文字だけをうまく抽出できたら、それが補正倍率になりそうですよね。
ということで「×」の前を抽出する関数です。
=LEFT(A1, FIND(“×”, A1) – 1)
この関数を使えば、
- 15g×10本 → 15g
- 10mL×20本 → 10mL
- 7枚×10袋 → 7枚
- 1.5g×56包 → 1.5g
このように変換できます。
補正倍率として利用するためには、さらに数字だけにしてあげる必要があるため単位を消す操作が必要です。
数字部分だけを抽出する方法を考えたけど、難しそうなので単位を消す方法を使います。
ボクが消した文字は「mL」「cm」「g」「錠」「枚」「個」「丸」「P」「包」ですね。文字を一括して消すときは「置換(Ctrl + F)」を実行します。
文字を「なし」で置換してやれば消えます。
これで補正倍率ゲットだぜ!
「PTP 100錠」などの錠剤系は「×」がないのでエラーがでます。それらは全て「1」に置換して倍率1で補正すればOKです。
これで99%は対応できますが、のこり1%ほど対応できないイレギュラーが存在します。そのイレギュラーを見つけて手動で補正するのが次の作業です。
③誤差チェック
棚卸入力で大切なのはカウント誤差をあぶり出すことなんだけど、今回の目的はカウント誤差を探すことだけでなく単位補正がうまくできなかったイレギュラーを探す作業にもあります。
補正がうまくできなかったら理論在庫と大きな誤差が発生するから、そいつがイレギュラーです。
さて誤差を検知する関数です。
=IF(ABS(A2-B2)/A2 > 0.5, “ダメ”, “OK”)
これはA2とB2の誤差がプラマイ50%以上であるとき「ダメ」と表示する関数です。
ひとまず50%以上の誤差で検知して、誤差がでかいものは目視でチェックします。数え間違いの可能性もあるし、単位補正がうまくできなかった可能性もあります。
逆に、理論在庫=実在庫の品目はチェックする必要ないので最初から表示しないようにフィルターかけて除外してしまうと見やすいですね。
ボクの経験では坐薬でイレギュラーがでます。
④zerostockは在庫あり、JustockEXで在庫なしパターン
リストの不一致をチェックします。
これはマスター登録されていない品目をカウントしてしまったときに起きる現象ですね。
マスターにない品目は後日追加しましょう。
リストの不一致には名称変更って可能性も考えられます。
「テバ」でカウントしたけどリストはすでに「武田テバ」に切り替わってたとかね。
⑤JustockEXは在庫あり、zerostockで在庫なしパターン
zerostockで在庫なしパターンは数え漏らしが考えられます。
スキャンするときにすっ飛ばしたパターンですね。もう一度、目視でカウントしてみるといい。
カウントもらしたら在庫はゼロになってしまうので100錠単位でずれていきます。
おわり
カウントだけが棚卸しではないのでカウントが終わってもボクの棚卸は終わらない。
事務員に入力作業を頼むのもいいけどエクセルできる人がやったほうが圧倒的に早いですよね。
ボクは3時間くらいで終わりました。
機械的に実在庫を埋めるだけなら30分もあればできるのですが、誤差が大きいものを目視でチェックして原因究明とかやっていると時間かかりますね。
仕方ないね。
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