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薬局の待ち時間を改善するとっておきの裏ワザ

待ち時間ウラワザ
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こんにちはヤクタマです。

今回は、薬局の永遠のテーマ「患者さんの待ち時間」を激的に改善するとっておきの裏技を紹介します。

もったいぶってもしょうがないので、さっそく方法を紹介しますね。

ズバリ「お届け」です。

ぼくが思う「お届け」には、

  • ネガティブなお届け
  • ポジティブなお届け

この2種類があります。

ネガティブな「お届け」というのは、医薬品の在庫がない、もしくは不足しているといった薬局の都合によるお届けです。

逆に、

ポジティブな「お届け」というのは、患者さんの待ち時間を減らすため薬局からあえて提案する患者の利益になるお届けです。

今回紹介するのは、もちろん後者の「ポジティブなお届け」です。多用すると大変だけど、ときどき使うととっても効果的なので積極的にとりいれる価値アリです。

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患者さんに「お届け」を提案するメリット

ときどき著しくルーチンワークを乱す、破壊的な処方箋がきますよね。

  • 500g×500gの軟膏の混合
  • 90日の一包化
  • ごっそり持ち込まれた残薬の調節

こんなんきたら、調剤室の中は一時的にパニックに陥れいます。

このあとにやってきた人たちの待ち時間が長くなるのは可哀想です。いっそのこと、諦めて「お届け」してしまえば、きっと、みんながハッピーになれるよ。

調剤室の中では薬剤師たちが全力でガンバっていても、患者さんからしたら調剤室の中のことなんて「知ったこっちゃない」です。いまある状況がすべてなんです。

  • 待合室はガラガラなのになんでこんな待つの?
  • 逆に、待合室は患者でいっぱいなのに誰もよばれないんだけど(怒)
  • 湿布だけなのに、なんでこんな待たないといけないの?

最終的に「もうこの薬局いくのやめよう」ってなります。直接文句を言う人は少ないけど、黙っていなくなる人は多いよ。

そして、調剤室のなかでは、早くしないといけないプレッシャーから、だんだんと心に余裕がなくなってきます。

そういうときに「過誤」が起きるものです。

忙しくて時間がなければ患者さんの投薬時間も短縮せざるおえないでしょう。

この1枚さえなければ、すべてが円滑にまわるのに・・・」という状況は、調剤薬局だったらよくあるシチュエーションだとおもいます。

その1枚をすっとばして省略させることができるのが「お届け」なんです。

「お届け」は多用すると大変だけど、ここぞというポイントでつかえば超効果的なんです。

お届けのメリット
  • 処方箋もってきた人は、待ち時間がなくなってハッピー
  • 業務が円滑にまわってハッピー
  • 待合室の患者さんも待ち時間が短くなってハッピー
  • 患者さんのハートをがっちりマンデー

そう、お届けの手間さえ気にしなければ、みんながスーパーハッピーになれます。

ちなみに「0402通知」に事務員によるお届けが認められています。投薬さえ終わらせておけば、お届けは事務員が行ってもらってOKです。

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調剤補助員の仕事に「配送」も追加しておきました。

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患者さんに「お届け」を提案するデメリット

デメリットはご想像のとおりです。

  • お届けが手間
  • 郵送コストがかかる

そう「手間」と「コスト」です。

メリットとデメリットを比較して、メリットが大きいとおもう状況のときに必殺「お届け」を発動します。

お届けする人の手間だけで、多くの患者さんの待ち時間を短縮し、かつ業務を効率化できます。

なんと、忙しい時間帯の仕事をヒマな時間帯にスライドさせることができます。忙しくなる前の手持ち無沙汰なパートおばちゃんに頼んで、重たい処方箋を片付けてもらおう。

これでピーク時の忙しさを分散できます。

ぶっちゃけ、お届けを提案しても実際に「お届け」になる確率は意外とひくい

というのも、ぼくの経験上、重たい処方の人ほど近所の人が多い

一時的であれ業務を圧迫する重たい処方というのは、たいてい「大学病院や市立病院などの大規模病院」からやってきます。

もしあなたの薬局が大規模な病院の門前でもないなら、大規模病院の処方箋をわざわざもってきてくれる人というのは、たいがいご近所さんです。

で、あればお届けするにしてもさほど手間がかかりません。ありがたいことに、ご近所さんであれば「後日また来る」といってくれ人も多い。

たとえ薬局の都合でお届けを提案したとしても、「お届け」を前提に話をすれば、嫌味いやみにならないどころか好印象をあたえることができます。患者さんのハートをがっちりマンデーです。

郵送という選択肢もありますが、これだと日をまたいでしまいます。薬局都合で提案するにしては図々しい。提案するときに「すぐ届ける」と「あとで郵送する」とでは印象がまったく違ってきます。

ラクしてると思われたら、その時点でダメなんです。だから、お届けを提案する前に、そっと住所確認して、無理そうなら無理な提案はしないことです。

ちなみに、

服薬指導を先に済ませておけば、お届けは、薬剤師が行く必要ない。郵送でもOKなくらいだから事務員がいってもかまわない。

おまけ

かつて「お届け」「郵送」を主体とする調剤薬局があった

処方箋だけあずかって、薬は郵送ってビジネスモデルの調剤薬局が、かつてありました。

そう、いまはなき「おくすりカウンター」のことです。

おくすりカウンターは「未来の薬局(株)」が運営していた調剤薬局ですが、「未来の薬局(株)」は2018年9月27日付で東京地方裁判所より破産手続の開始決定を受け倒産しました。

参考未来の薬局(株) : 東京商工リサーチ

全力で「お届け」に振り切った結果、コストがかさんでしまい倒産してしまいました。やっぱり「お届け」はポイントでつかうのが効果的なんです。

というのも、お届けしても「在宅」でもないかぎり追加でとれる点数がありません。だとしたら、店舗で渡したほうが圧倒的に効率的です。

早ければ患者1人5分でわたせるけど、郵送したら5分じゃできないでしょ。

また、配送コストを回収するためには、枚数でカバーしなければいけないんだけど、お届けを前提にしているので薬局には在庫がほとんどないそうです。

これだと在庫リスクは減らせるけど、調剤するのに毎回取り寄せが必要で、めちゃくちゃ効率悪い。店舗に在庫ないスタンスで、毎回取り寄せてたらデッドストックの山じゃないのかな。

枚数増やさないといけないけど、枚数増やしたら逆に・・・。未来を行き過ぎましたね。

さて、

こういうビジネスモデルもあるくらいなので、法的にみても「お届け」は問題ありません。以前は、グレーとされていたけど、このビジネスモデルの薬局をたちあげるにあたってグレーゾーン解消制度が活用されたので、グレーゾーンが解消されました。

「グレーゾーン解消制度」とは、

産業競争力強化法に基づく「グレーゾーン解消制度」は、事業に対する規制の適用の有無を、事業者が照会することができる制度です。

事業者が新事業活動を行うに先立ち、あらかじめ規制の適用の有無について、政府に照会し、事業所管大臣から規制所管大臣への確認を経て、規制の適用の有無について、回答するものです。

モデルになってるのがこちら▼です。

つまり、服薬指導が終わってさえいれば医薬品は郵送でも構わないということです。

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