こんにちはヤクタマです。
今回は「調剤補助員」別名「調剤助手」のお仕事内容を紹介します。
よく調剤テクニシャンと勘違いされるけど、それとはまたちょっと違います。
調剤薬局事務の仕事を大きく2つに分けられる。
- 入力を専門とする入力事務
- 調剤の補助をする調剤補助員
今回は、この中でも調剤補助員のにスポットをあてて解説していきます。
調剤補助員というのは薬剤師の管理下で調剤を補助する非薬剤師スタッフです。
事務員の中でも、とくに調剤補助をする人を指します。大きなカテゴリーでいうと調剤補助員も調剤薬局事務ですね。
いままで事務員が調剤室にはいることはよくないこととされていたけど、平成31年4月2日に非薬剤師のピッキングを認める厚生労働省の通知(0402通知)がだされたため、非薬剤師スタッフも堂々と調剤室の中でお薬をとりそろえられるようになりました。
このときに出された通知を「0402通知」といいます。詳しくは▼
まだ通知がだされたばかりで世間的にあまり認知されていませんが「調剤補助員」という仕事はこれからますます需要が増える職業です。
国の保険収入が減るとそれにともなって、薬局の収入も減額されます。薬局の利益が少なくなると薬剤師パートを減らして調剤補助員パートを増やすという流れになってくるでしょう。
つまり薬局コストカットにともなって、ますます需要が増えてくる職業なんです。
薬剤師が生き残っていくためには専門性をさらに磨く必要があります。そのために生涯勉強が欠かせません。
それでは「調剤補助員」のお仕事内容を紹介していきます。
計数調剤(ピッキング)
計数調剤(ピッキング)というのは処方箋に書いてある錠剤やカプセルを棚から必要な数だけだしてくる仕事です。
薬局の規模にもよるけど調剤薬局は1000~2000品目ほどの医薬品を在庫しています。
その中から処方箋に書かれている薬をすばやく探し出して必要な数だけ正確にそろえるのが「調剤補助員」のメインの仕事です。
- すばやく錠剤をそろえる機敏さ
- 必要な錠数を計算する能力
- 処方箋にかいてある内容を記憶する能力
医薬品には、さまざま形があるので、箱のサイズも大小いろいろです。箱のサイズや使用頻度によって保管場所が異なるため、単純に「あいうえお順」で棚に置いてあるわけではありません。
在庫スペースの関係で薬局のあちこちに医薬品がおいてあります。スムーズにとりそろえるには医薬品の場所を熟知していなければならない。
「劇薬」や「向精神薬」といったカテゴリーによっても保管場所が変わるため、医薬品が所属するカテゴリーを覚えないとスムーズにピッキングすることはできません。
それだけでなく、
処方箋の書き方にもさまざまなルールがあり、商品名で書いてあるものもあれば、成分名しか書いてあるものもあります。
成分名で書いてある場合は、商品名を記憶していなければ調剤することができない。
商品名で書いてあったとしてもジェネリックを希望する人は処方箋と違う名前になるため該当ジェネリックの商品名を覚えていなければ調剤できません。
ただ単純に、処方箋に書いてある通りの名前でそろえるのではなく患者のニーズによって、そろえる商品がかわります。
ピッキングの例▼
処方箋に「ムコスタ錠」とあってもジェネリックを希望する場合は「レバミピド錠」をピッキングする必要があるので、覚えていないとピッキングできません。
最初のうちはもう大変ですよ。先発品とジェネリック品の名前を覚えるためお家でのお勉強は必須!!
それだけではありません。
医薬品には同じ名前でも「規格」や「剤形」があります。たとえば「リリカ」だけでも6種類あるので処方箋をしっかりみて該当するものをピッキングします。
商品名だけでなく「剤形」「規格」までしっかりと覚えないとピッキングできません。
高い集中力と記憶力が求められます。
これを処方箋をみながらピッキングできたらいいのですが、処方箋はパソコン入力しなければならないので、入力中の処方箋をのぞきこんで記憶してからピッキングします。
- 患者さんをお待たせしないために、処方箋の入力とピッキングは同時並行で行われる。
- 処方入力が最優先されるためピッキング時に手元に処方箋はない。
- のぞき込んで1回3~4個ずつくらい記憶してそろえます。
とにかく「記憶力」がものをいう作業です。
ピッキングについては別の記事で詳しく説明しています▼
医薬品の検品&棚入れ作業
調剤薬局の納品回数は、多業種と比べるとびっくりするくらい多い。
だって、AMに発注してPMには納品されます。毎日発注、毎日納品とか小売業ではまずありえないことです。
これは医薬品には「早く渡さないと患者さんの命(健康)にかかわる」という性質があるからです。
一刻一秒を争うこともあるので、よほどのことがない限りは当日に医薬品がそろうような体制が整えられています。
具体的には、
AM発注 → PM納品
PM発注 → AM納品
さらに不足しているものがあれば「急配」といって、そのつど届けてもらえるようなシステムもあります。
さて、納品された医薬品を検品するのは「調剤補助員」の仕事です。
伝票と納品された薬に相違がないか医薬品の配送の人と一緒に確認します。最近は、検品不要の卸もあるようですが通常は検品します。
伝票に書いてある医薬品を上から順に読み上げて、納品されたモノと照らし合わせします。
間違いなく医薬品が配送されてきたら次は「棚入れ」です。
納品された医薬品を棚に片付けるのが「棚入れ作業」です。患者さんがきて処方箋をさばきながら同時並行で行います。
最後に、受け取った伝票を発注内容と照合して、ただしく保管するのも事務員の仕事です。
医薬品の発注業務
ピッキングと発注は基本セットです。
医薬品のピッキングをして1箱使い切って空箱がでたら、空箱を使って「1箱発注」するというのが薬局ではオーソドックスなスタイルになります。
ピッキングした人じゃないと、どれだけ使用したかわからないので、基本的に「調剤補助員」が発注することになります。
この他にも、
- 足りない薬を電話で急配かけたり、
- 季節によっては多めに仕入れたり、
- 次回の来局にあわせて予約発注したり、
することもあります。
一包化作成の補助業務
事務員は直接一包化をすることはできないため、薬剤師が一包化にはいるまでの補助として薬を準備することができます。
事務員がやっちゃってる薬局あるけどね。
処方箋のコピーを取る → 事務員が錠剤をそろえる → 薬剤師が作成
ようは、ピッキングの延長です。
一包化が終わったあとに、薬剤師の指示で、さまざまな補助業務もできます。
- 2包または3包ずつに折りたたむ
- 朝・昼・夕それぞれに色線を引く
- 1包ずつ千切ってお薬カレンダーに設置する
- 1包ずつ下剤をホチキスどめする
- 錠数が正しく入ってるか1包ずつチェックする
一包化は患者さんのニーズに応じてさまざまな加工をするので、そのお手伝いをします。
処方箋の入力業務
「調剤補助員」も大枠は調剤薬局事務だから処方箋の入力をすることもあります。
「入力」と「補助」の両方ができたらマジで最強事務として重宝される存在です。
ピッキングわかってるほうが入力もスムーズにできるし、その逆で、入力わかっている方がピッキングがスムーズにできます。
いろいろなことができるようになると、調剤薬局内の仕事が忙しいときに、いまどこに人手がたりてなく、どこでつまっているのかを見極めて、ヘルプにまわることができます。
ボトルネックを解消して薬局を効率よく回転させる潤滑剤的な役割してくれます。
本来は「薬剤師」がやるべきポジションですが「入力」&「ピッキング」ができれば、事務員であるていど対応できてしまう。
処方入力でつまってたら、調剤室のパソコンつかって入力を補助するし、監査でつまっていたら薬袋作成の補助する、ピッキングがつまってたらそっちに入るし、一包化でつまってたら折りたたみとかの補助にはいる。
オールラウンダーになると臨機応変な対応力が求められます。
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