こんにちはヤクタマです。
今回はいつも大変お世話になっている「調剤薬局事務」のリアルなお仕事内容について説明していきます。
資格サイトや求人サイトで紹介されている上辺の仕事内容じゃないよ。リアルな仕事内容を現場からお届けします。
調剤薬局事務になりたい人に参考にしてもらいたい。
ちなみに「調剤補助員」の仕事内容については別記事でまとめています。
働く店舗によって細かな業務内容は違うけど、どこも似たようなことやってます。薬局の仕事を「日単位」と「月単位」で説明してきます。
調剤薬局事務の仕事
薬局の事務さんのメインの仕事は「受付・入力・会計」です。
この繰り返しが1日の仕事時間のほとんどをしめます。
とにかく患者を待たせないことが大切だから、患者がいるうちは「受付・入力・会計」を優先します。
患者がいなくなった合間の時間を利用して、その他いろいろなことをこなしていくため、臨機応変にいま何を優先してやるべきなのか判断するスキルがとても大切です。
- 笑顔で挨拶スキル
- 患者とのコミュニケーションスキル
- パソコン入力スキル
- お会計スキル
どのスキルも高いレベルが求められるわけではないから程々にできれば大丈夫。
患者さんとのコミュニケーションは必要だから対人業務ができない人は向いてないね。
1日のタイムスケジュール
それでは朝の出勤からタイムスケジュールを見ていきたいと思う。
開店準備(清掃 & 備品補充)
掃除薬局の開店時間によって出勤時間は違うけど一番多いのは「9:00~」開局ですね。
近隣の医療機関に合わせて開局している場合が多いので変則的な開局もあります。
朝にやることといえば「掃除」です。医療機関なので清潔が絶対条件です。
- 待合室・調剤室のモップがけ
- ソファーやお薬カウンターの水拭き
- トイレ掃除
- 外回りの掃き掃除
などなど、やることはいっぱいあります。
他には、忙しくなったときスムーズに業務がまわるように備品の補充も朝のうちにしておきます。
薬局だと「輪ゴム・コピー用紙・薬袋・容器」などが毎日消費されていくので朝のうちに全て補充します。
場合によっては医薬品の補充をするところもあります。
朝は忙しいから開店の15分前には出社して、開局時間にすみやかに患者さんを迎え入れられるように準備します。
患者の来局タイム
準備が整ったらいよいよ患者の来局です。
患者さんが来局しているうちは「処方箋あずかってパソコンに入力する」これの繰り返しです。
処方せん&お薬手帳を受け取る
↓
保険証を確認&ジェネリック確認
↓
患者情報&保険情報の入力
↓
処方箋の内容をパソコンに打ち込む
↓
会計
↓
裏打ちチェック
患者が来ている間はこの処方箋の「受付&入力」をひたすら繰り返します。手が空いていれば薬剤師の代わりにレジ打ちもします。
あくまでもメインの仕事は「処方箋入力」
「医師が発行した処方箋」の内容をほぼすべて忠実に薬局のパソコンに入力していきます。
- 患者氏名
- 保険情報
- 医薬品名・飲み方
- 医療機関名称・医師の氏名・診療科
これらの情報は薬局が手動で入力している情報なんです。
調剤薬局事務でもっとも必要なスキルは「間違えないように正確に入力すること」これにつきますね。
一口に受付と言っても、
- お薬手帳の確認
- ジェネリック医薬品の希望の確認
- 新患アンケート記入のお願い
- 保険証の確認
ただ受付けるだけといっても確認することが多いからコミュニケーションのスキルが必要になります。
「お薬手帳」や「ジェネリックの希望」で会計がかわってきてしまうので必ず処方箋入力前に確認しておく必要があります。
会計は薬剤師もしくは事務がやります。
最近はキャッシュレス決済が活発になってるから、ちょっと面倒くさいね。
クレジットだけではなくQRコード決済やら交通系ICカードにも対応する必要があります。
レジ締めの作業は事務員のしごとですね。
現金だけでなくキャッシュレス決済も考えないといけないから、ちょっとだけ複雑ですね。
「受付」「入力」「会計」が調剤事務のメインの仕事ですね。
患者がいるうちはひたすら「受付・入力・会計」この繰り返しです。
ここから先はサブのお仕事です。
医薬品の検品・入庫・納品伝票の整理
検品医薬品は1日数回納品されます。
契約している卸の数だけ納品されるので1日4~6回あります。
検品というのは、卸の配送さんから伝票を受け取り、上から順番に読み上げて、商品が間違ってないかどうかを相互にチェックします。
検品が済んだら医薬品を棚に片付けて、伝票を整理します。
また発注データと伝票を照合して納品もれがないか再チェックします。
納品は1日4~6回あり患者対応の合間をぬって伝票を片付けていきます。
医薬品の発注
消費した医薬品を卸に注文します。
発注方法は、使用した医薬品の空箱をとっておいてバーコードをスキャンしたり、薬剤師がメモしたものをパソコンに打ち込み発注します。
発注は「昼」と「閉店時」に2度行います。
いまはパソコンが主流なのでラクですが、以前は電話や手書きFAXで注文してたので大変でした。
経費の帳簿管理
経費(お金)のことは事務員が担当することが多ですね。
- レジの両替金の準備
- 売上金の計算と入金
- 経費の帳簿管理
ほっとくと領収書やレシートがたまっていくので、週に1回くらいのペースでまとめて帳簿につけます。
売上金はほっとくと、どんどん店舗に溜まっていってしまうので銀行に預けに行きます。
ついでに、電話代や水道代や電気代の支払いもします。その領収証なんかを現金出納帳で管理します。
消耗品の管理
医薬品の管理は薬剤師がしますが、その他の備品やOTCは事務員が管理します。
「水剤容器・軟膏容器・コピー用紙・インクカートリッジ・文具・お薬手帳」などなど備品がなくならないようにこまめにチェックが必要です。
足りなくなるとアスクルやシンリョウで注文するとこが多いと思います。アスクルはその名前の由来どおりに翌日持ってきてくれます。
処方箋や調剤録をスキャナーで取り込む
処方箋や調剤録をスキャナーで取り込みます。
薬局ごとに取り込むかどうかは異なりますが「処方箋」や「新患アンケート」をデジタル化して保管しておくところもあります。
処方箋は毎日大量に来るので束ねてしまいますが、患者や病院からときどき問合せがきます。
そのときに処方箋を参照しやすくするためデジタル化してファイリングしといた方が絶対に便利です。
このスキャナが地味に時間がかかります。
閉店作業
本日の売上金を数えるだけでなく、レジ誤差がでていないか計算します。
ジャーナルとお金があっているか、レセコンとお金があっているかどうか、ちゃんと理論値と現物があってるかどうかを確認します。
レセコンの理論値と合わせるのが大変なんだけど、これをやっとかないとレジから抜き取られたらわかんない。
めんどくさくてもレセコンと現物があっているかどうか計算しましょう。
そしてパソコンを終了してバックアップして終了です。
1日仕事(まとめ)
1日の流れはこんな感じです。
とにかく、患者さんが来ている間はひたすら受付&処方箋入力です。
患者の来局には波があって、必ず空いている時間帯が存在します。
その時間を利用して備品や経費の管理を行います。
薬剤師はスキマ時間に薬歴を書くので手伝ってくれません。
月の仕事
月の仕事のメインはなんと言ってもレセプトです。
調剤薬局事務がする仕事の中でもっとも責任が重い仕事、それがレセプト請求です。
ただ、しっかりと準備しておけばポチッとして終わりです。
レセプト請求
月の仕事といえばレセプト請求です。
月に1回しかないのですが、この1回に向けて事前にいろいろと準備します。
レセプトとは調剤報酬明細書のことです。
調剤報酬明細書は、患者に請求した調剤報酬の明細を患者1名につき原則1枚を月毎にまとめたものです。患者の人数分作らないといけないので膨大な量になるのですが作成は意外と短時間でおわります。
というのもの、普段から処方箋を入力しているデータからパソコンが自動でレセプトを作成してくれるからです。処方箋の入力に間違いがなければ調剤報酬明細書(レセプト)も間違いなくできます。
しかも、印刷する必要もなくデータをそのままネット上で送ればいいだなので、作成に関しては5分もかからず作ることができるし、レセプトの送信もエラーがでなければ5分ほどで終わります。
このレセプト(保険請求)は月初(5日~10日)に送らなければならない。この作業で、患者の自己負担分以外の部分を支払基金に請求するので、万一忘れてしまうと一ヶ月分の売上の7割くらいが入ってこないことになるのでホントに大事な作業です。
ちなみに、保険番号が一文字でも違うと返戻といって支払いを拒否されて提出した書式毎返ってきます。
この返戻はすくなからず毎月必ずくるので、返戻になった原因を探って訂正して再請求します。
生活保護の調剤券の請求
調剤権は管轄の福祉事務所にFAXや電話で請求します。
うちでは毎月30人分ほどの調剤券を請求するので一覧表にしてFAXします。30人分の氏名と生年月日を書くの大変です。
処方箋や薬歴の整理
1ヶ月ごとに束ねて整理していかないと処方箋・調剤録・薬歴の量って膨大な量になります。
もちろん薬局の規模によって溜まっていく量は違いますが、うちは1日200枚以上くるので処方箋だけでも10センチ以上の厚みがあります。
それが1ヶ月分になるともう2メートルくらいになりますね。3年間の保存義務があるのでしっかりと束ねて月ごとにまとめて倉庫で保管します。
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