こんにちはヤクタマです。
今回は錠剤を早く取り出す道具とテクニックを紹介していきます。
機械に任せるなんて邪道とかいってないでさ、薬剤師の指は消耗品だから、ときには機械に頼ることも必要です。
錠剤をプチプチする機械(PTP除包機)にも、いろいろな種類があります。
指の消耗を防ぐ代わりに、遅くなってしまうものや、逆に早くなるものもあります。
投資する金額によって機能がかわってくるため予算や施設規模にあったものを購入しましょう。
トリダス
ホチキスのような器具で1錠ずつプチプチしていきます。錠剤だけでなくカプセルもプチプチできます。
手動で1錠ずつプチプチしていくのだから指でやるのとスピードはたいしてかわらない、ただ指は痛くならない。
除包するだけなら指と同じスピードなのですが1度ケースに取り出してから、分包機にセットするため「2度でま」になってしまいます。
指でプチプチしたほうが分包機に直接いれていけるから、一包化をするスピードは指のほうが圧倒的に速い。
といえども、指が痛くならないというメリットは大きい。
安価(1000円くらい)で、費用対効果もいいからイチオシですね。これは安いから絶対に導入したほうがいい、薬局で買ってくれなければ自分で買いましょう。
効率がいい一包化の作り方というのも考えてみたからよかったら読んで下さい。
トリダスPRO
「トリダスPRO」は「直まき」できないというトリダスの欠点を解決した進化版のトリダスです。
なんと除包しながら分包マスに1個ずつセットできるというスグレモノ。
ですが、実際に試してみると超使いにくいんです。発想はよかったけどまだまだ発展途上って感じ。
手元でヒートをプチプチ操作しながら、分包マスに狙い撃ちするという作業が難しすぎて超ストレス。
価格も高いし、購入前には十分な検討が必要です。
らく錠くん(タイプ2 & タイプ4)
これは速い!!
毎分200錠のスピード除包で調剤業務低減です。
クレジットカードのスキャニングみたいな感覚でヒートを「シャッ」とするだけで1列除包できます。
PTPシートは通常2列だから2回「シャッ」っとするだけで1枚の除包ができてしまいます。ちょっとコツがいるけど3列シートの真ん中だって取り出すことができる。
タイプ2とタイプ4の違いは?
タイプ2は錠剤専用
2箇所で「シャッ」っとできます。その2箇所というのが「小さい錠剤用」と「大きい錠剤用」です。
つまりカプセルは不可です。その代りに、安価で購入しやすい金額になっています。
定価は38000円(税抜)です。
タイプ4は錠剤とカプセルの共用
4箇所で「シャッ」っとできます。その4箇所というのが「小さい錠剤用」「大きい錠剤用」「小さいカプセル」「大きいカプセル」です。
カプセルの方で長径錠剤もできるようになってます。タイプ2だと細長い錠剤は出せないものもあります。
定価は58000円(税抜)です。
+20000円でカプセル除包機能がつけられるわけですが費用対効果を考えると悩みどころです。
タイプ2とタイプ4どっちがオススメ?
ぼく個人の感想ですがタイプ2で十分だとおもいます。
考えてみて、時代はカプセルよりも錠剤です。
カプセルは徐々に販売中止になり錠剤に変わっていきます。いまあるカプセルの一包化ってどれくらいあります?
というか何があります?
あんまりないでしょ。それくらい手でプチプチしますわ。
バラし錠ず
「バラし錠ず」は上記の「らく錠くん」と同じ大同化工の新商品です。
除包力は毎分100錠だから「らく錠くん」の毎分200錠よりも遅い。
使い方は動画でみてもらった方がわかると思います。1列ずつローラーを押し当てて除包します。
大も小も関係なく、そして錠剤もカプセルも両方共に除包できるスグレモノ。ただし操作がちょっと煩雑で「らく錠くん」みたいに「シャッ」とする勢いがないよね。
ということで除包スピードは1/2です。
定価は68000円(税抜)です。
便利なんだけどちょっと高いよね。
「らく錠くん」よりも除包できるバリエーションがあってコンパクトというメリットがあるんだけど、いかんせんスピードが遅い。
からやぶり(電動タイプ )
いままで手動タイプを紹介してきました、満を持して、電動タイプの紹介です。
電動タイプも2種類あって、1つ目に紹介する「からやぶり」はPTPパンチングマシーンです。
ミシンのように「打・打・打」と連打される針にPTPシートを近づけると「打」ってやってくれます。わかります?
わかんないよね。動画見て下さい。
これは衝撃でした、ちょっとフリーダム過ぎませんか?
ガードがないから指をいれたら大惨事になりそうだけど、フリーダムだから3列シートもなんなら4列シートもいけそうです。
使ったことないからわかんないけど、こうも勢いよく「打」したら錠剤われないのか心配になる。
参考までにアスクルでの税抜き価格は25万円(平成31年6月8日現在)です。
電動式は流石に言いお値段するよね。ただ電動といっても結局は1錠ずつ除包してるから、手動でも1列ずつサッとできる「らく錠くん」でいい気がする。
パラスター(これぞ最強)
価格を気にしなくていいならコレが一番欲しいです。
手動タイプと電動タイプがあり、電動タイプは超速いね。機械がPTPをむしゃむしゃ食べていくように次々と除包されていきます。
手動もそれなりに速いけど、電動をみてしまうとどうしても見劣りしてしまいます。
どちらも2列ヒートのみの対応になります。
最初にヒートの幅に合わせて、最後にレバー「ガシャン」もしくはスイッチ「ポッチ」で完了です。
幅を合わせてしまえば、あとは超速いです。
N-2CS ver.2(手動タイプ)
WEB参考価格158650円(税抜き)
手動もなかなか優秀なんだけど、電動が圧倒的に速いから動画みてみて。
N-2CSM ver.2(電動タイプ)
WEB参考価格338200円(税抜き)
コレめちゃくちゃいいけど税込みだと36万円もするから、よほどの規模で一包化が来ない限りは購入無理だね。
まとめ
最強は「パラスター」の電動タイプだとおもうけど、流石にこの価格は手が出ません。
大規模施設を抱えてるとかな、大病院の院内調剤の規模じゃない手が出ない。
お手頃でパフォーマンスもいいのが「らく錠くん(タイプ2)」だと思います。
定価3万8000円(税抜き)ならパラスター34万円に比べたら可愛いものでしょ。
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