こんにちは薬剤師歴3年の中堅薬剤師ヤクタマです。
ちょっとまえまで新人薬剤師を名乗っていたけど、そろそろ中堅薬剤師でも名乗ろうかな。たいした実力はありませんが。
さて、今回は新人薬剤師に身につけて欲しい「小手先のテクニック集」です。簡単だから読むだけですぐに実践できるものばかりです。
「小手先のテクニックに頼るな、本質的なものを身に着けろ」とかいいますが「本質的なモノ」とはなんでしょうか?具体性に乏しくなんにもイメージがわきません。
ぼくから伝えられることは何もないので、偉大な先輩から学ぶといいでしょう。
そんなものよりも、すぐに身に着けられる「小手先のテクニック」を紹介します。
アルミ包装を手で開封するテクニック
1日に何度も開封するアルミ包装(アルミピロー)の開封方法です。
いちいちハサミで切るのはめんどいから手でちぎるコツを紹介します。
アルミピローはタテに割くと失敗するから、真ん中から開くといいです。いまはなき伊東家の食卓でやってました。
画像で説明するとこんな感じ、
ピロー包装に必ずある「重なり部分」をとっかかりにして下に引き裂きます。
順番に説明すると、
- 「重なり部分」を立てる
- 立てた部分をつまんで、横に力をいれると簡単にチギレる
- 下にズルズルとずらしていけば見事に、開封。
どやっ!!盛大に破ってやったぜ!!これならすんなりと取り出せます。
もういっちょ行くぜ!!
景気よくさけてるでしょ。ちょっと練習すればすぐに習得することができます。
電卓の知られざる機能
薬剤師7つ道具があるとするなら、そのうちの1つは「電卓」です。
電卓・ハサミ・ペン・ハンコ・漢方手帳
それはさておき、効率的に電卓を使うための機能を紹介しときます。
電卓機能を活用して「数値」を固定してしまいます。
方法は超カンタンで、なんと × を2回押すだけで数値を固定できます。
どういうことでしょうか?
薬局でよく使う掛け算は 7 の倍数なので、ためしに7の倍数を例に説明しますが、もちろん何の数字でもOK。
7 を固定してしまえば「 × 7 = 」(かけるなないこーる)を毎回入力しなくてもよくなります。
固定する方法は超簡単「 7 × × 」(ななかけるかける)これだけ。つまり通常1回の × を2回押すだけだね。
画面的にはこうなります▼
左上に「K」の文字がつきます。これで準備万端でございます。
準備ができたら、ためしに次のように入力してみて、
- 「 3 = 」で21
- 「 0 . 6 = 」で4.2
- 「 1 . 2 = 」で8.4
- 「 1 . 3 = 」で9.1
めっちゃ楽できるでしょ。= イコールだけで自動で計算結果が出ます。
これ、とくに小児の散剤や液剤の調剤を計算するときに大活躍するので、架空の処方箋を準備したから試してみてください。
カルボスチン 1.3g
アンブロール 1.1g
ポララミーン 1.7g
毎食後 14日分
テオフイリン 0.7g
朝夕食後 14日分
粉薬は間違えると取り返しがつかいないから、電卓で計算した方が確実です。
全部電卓でやったら ×14 を4回もしないといけないんだけど、最初に 1 4 × × するだけで、残りの ×14 を全部省略できます。
ちなみに、これはカシオの電卓の場合で、シャープの電卓だとまたかわってきます。
ダイソーで買った小さな電卓はカシオと同じ方法で定数をつくることができます。ダイソークオリティーだから「K」の文字は表示されません。
薬局は絶対に導入するべき「神」電卓▼
超簡単なピッキング計算
上記で電卓の話をしたら「あまり電卓」を紹介しないわけにはいかない。
「あまり電卓」については別記事で超くわしく説明しているけど、マジ神なので、こちらでもまた紹介します。
ただの「あまり」が計算できる電卓なんだけど、それが薬局のピッキングで大活躍します。
例で見たほうが簡単ですね。
300 ÷ 21 = 14 あまり 6
これで「14枚 + 6錠」をピッキングすれば、できあがり。
300 ÷ 21 = 14 あまり 6
ツムラの漢方は1束で21包なので「14束 + 6包」をピッキングすれば、できあがり。
80 ÷ 24 = 3 あまり 8
ラコールは1ケース24Pなので「3箱 + 8パック」をピッキングすれば、できあがり。
ピッキングは毎日することなので、小手先テクニックはとっても大切だよ。ピッキングは慣れていても思い込みで間違えることはよくあります。
ちょっとでも複雑なものは電卓で計算するとヒヤリハットを激減させることができる。
超簡単な日付計算
ぼく日付の計算超苦手なんだよね。
いまでもほとんどできない、なぜなら電卓でやってしまうので、いつまでたっても身につかない。
電卓でできるならそれでいいでしょう。
ここで活躍するのも、さきほど紹介した神電卓です。この電卓には日付の乗算機能がついてます。
たとえば、5月3日に「3」を足せば、5月6日になります。
この機能を使うと患者さんの次回来局日を簡単に予想することができる。
4月3日に来局した56日処方の方の次回来局予定日はいつか?
ということで4月3日に56を足して計算してみます。
答えは5月29日です。正しい答えなのかわかりませんが、ぼくの電卓くんがそう言っております。
超簡単な力価計算
力価計算は公式を覚えたら超簡単に計算できます。
力価 → 製剤量
逆はいいので「製剤量」にする計算だけ覚えましょう。余計なことは考えないで「%の数」で割って、さらに10で割ればOKです。
力価 ÷ パーセントの数 ÷ 10 = 製剤量
それでは練習問題です。以下の薬剤の力価(成分量)から製剤量を計算してくださいな。
ムコムコ50%:500mg
計算式500mg÷50÷10 = 1g
ムコソル1.5%:30mg
計算式30mg÷1.5÷10 = 2g
ムコムコシロップ5%:500mg
計算式500mg÷5÷10 = 10mL
できたよね?
ただね、この簡易計算式が使えるはパーセントが記載されているときだけ。パーセントが記載されていないと無力。
「第壱式」が使えなかったときのために「第弐式」もあるから余裕がある人は覚えていってください。
力価 ÷ 濃度 = 製剤量
薬品名の横に書いてある数でわるだけです。「わる10」しなくていいから「第弐式」の方がシンプルです。
濃度というのは「パーセントのかわりに記載されている数字」のことです。「500mg/g」みたいに記載されますが、省略されて「500mg」だけのときもあります。
例のごとく練習問題でみていきましょう。
フロモ小児用細粒100mg:200mg
計算式200mg÷100 = 2g
ムコソル細粒15mg/g:30mg
計算式30mg÷15 = 2g
ムコムコシロップ50mg/mL:500mg
計算式500mg÷50 = 10mL
できたよね?
こちらも散剤でもシロップでも共通して使うことができます。
もしパーセントが書いていなければ「書いている数でわる」だけというのが「第弐式」の真髄です。
超簡単な小児用量計算
小児によく使用される医薬品の簡易的な体重換算方法を紹介します。
マスターすれば小児用量を0.1秒で計算できるようになります。
結論からいうと、一部の医薬品は1日量を10倍するだけで予想体重を計算でる。
たとえば、ジスロマック小児用細粒でも計算してみましょうか。
ジスロマック細粒小児用10% 1.2g
朝食後 3日分
何キロぐらいの子供にでてるでしょうか?
答えは12kgです。
計算は「1.2g×10倍」で予想体重12kgです。めちゃくちゃ簡単でしょ。
対比のために真面目に計算しましょうか。
小児には、体重1kgあたり10mg(力価)を1日1回
ジスロマック細粒小児用添付文書より
計算式
1.2g×10/100×1000mg/g=120mg
(10%を使って製剤量を成分量に変換)
120mg÷10mg/kg=12kg
(成分量を体重に換算する)
ハイ、回答は同じ12kgですね。
これができるのはジスロマックだけではありません。多くの医薬品で10倍するだけで小児用量を計算することができます。
その根拠となる計算式とリストは別記事でまとめています。
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